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サービスデスクとは?ヘルプデスクとの違いや役割を解説

2020年09月28日

ヘルプデスクサービスデスク

サービスデスクは、顧客や社員といったユーザーからの問い合わせ対応を行います。また自社製品やサービスの情報発信や、クレーム対応を行う企業もあり、その業務範囲は多岐にわたります。そのため人手不足や情報管理の点で課題を抱えることも多いです。

今回はサービスデスクの形態やメリット、運用時の注意点について解説します。サービスデスクの抱えることが多い問題と解決方法も紹介しているため、現状のサービスデスクにおいて課題を抱えている方も、参考にしてみてください。

サービスデスクとは

サービスデスクとは、トラブルや不明点が生じた顧客や社員といったユーザーからの問い合わせ窓口のことを指します。また自社の製品やサービスなどの情報発信を行うこともあります。

4つの形態のサービスデスク

サービスデスクは大きく、4つの種類があります。それぞれの特徴を見ていきましょう。

ローカルサービスデスク

問い合わせをする顧客に近い位置に置いたサービスデスクです。例えば、顧客企業と同じビル内に設置されているケースがあります。この場合、電話やメールの問い合わせで解決できなかった際に、訪問してもらい直接トラブルをみてもらうことで解決に結びつけることが可能です。
このように、トラブル発生時に、直接顧客の元へ駆けつけることができる点がメリットと言えます。反面、対応するスタッフが常駐しなければならないため、負担が大きいといったデメリットがあります。

中央サービスデスク

サービスデスクを一箇所に集約することでスタッフや設備、情報などを一括管理しやすくするサービスデスクです。
業務を効率化しコスト削減につながるメリットがあり、デメリットは、サービスデスクから離れた遠方の顧客の対応が迅速にできない点です。

バーチャルサービスデスク

さまざまな拠点のサービスデスクをサポートツールを利用し、一括で管理します。顧客からは、中央サービスデスクのように、サービスデスクが一箇所に集約されているように見えます。
在宅勤務や複数拠点、アウトソーシングなどに活用できるメリットがあります。デメリットとしては、サービスの画一化・均一化が難しい点があげられます。

フォロー・ザ・サン

国を超えて分散した拠点で連携し、拠点を超えてインシデントの解決をはかることができるサービスデスクの形態です。例えばヨーロッパで解決できなかったインシデントを米国に引き継ぎ、解決します。
時間の異なる複数の異なる国で対応するため、比較的かんたんに24時間対応が可能となります。その反面、ツールやプロセスの共有が簡単ではないデメリットがあります。

サービスデスクとヘルプデスクの違い

サービスデスクとヘルプデスクは、顧客からの問い合わせに対応する点が同じことから、同様の意味として使われることも多いですが、実際にはその業務や求められる役割が異なります。
ヘルプデスクは、顧客や社員といったユーザーの困りごとを解決することにとどまりますが、サービスデスクの場合、サービスデスクから情報を積極的に発信していくことが大きな違いとしてあげられます。

またヘルプデスクは専門外の問い合わせは他の部門へと引き継ぎますが、サービスデスクは単一の窓口で、製品やサービスのトラブル、新商品の情報発信など幅広く対応します。そのためサービスデスクの担当者は、製品やサービスの特性や契約についても把握しておく必要があり、より高い専門性が求められます。

ITILにおけるサービスデスクの考え方

ITサービスマネジメントにおいて成功事例をまとめた書籍郡であるITILでは、サービスデスクは「プロセス」ではなく「機能」とされています。ITILにおいての機能とは、部署や部門、組織などをあらわします。プロセスは、ビジネスの目標達成のための活動にとどまるため、両者の意味は大きく異なります。
プロセスの場合、誰が対応してもビジネスの目標達成の活動として成立しますが、機能の場合一つ以上のプロセスを支える活動のため、人や体制によって大きく品質が変わるのが特徴です。
サービスデスクが行うプロセスは、インシデント管理や問題管理、変更管理、構成管理など多岐に渡ります。そのためサービスデスク担当者の教育やプロセスの連携をスムーズにすることが、サービスデスクの成功につながると言えます。

サービスデスクを導入するメリット

サービスデスクを設置することで得られるメリットは次のとおりです。

顧客満足度の向上につながる

顧客からの問い合わせだけでなく、インシデント管理や問題管理などを行うため、直接コミュニケーションを取り、問題解決できるため顧客満足度の向上につながります。
反対にサービスデスクの対応が不十分な場合、構成管理や変更管理などの他サービスが正常に稼働している場合でも企業全体の印象が悪くなってしまいます。そのためサービスデスクを運営する際は、対応担当者のコミュニケーションスキルや技術スキルの工場、利用者が求めるサービスを把握することが求められます。

情報を蓄積できる

2つ目のメリットとしてあげられるのが、情報を蓄積できる点です。サービスデスクには、顧客からの問い合わせやクレーム、インシデントなどの情報が集まるため、問題解決のナレッジとして活かすことができます。
そのためクレームを防ぐためのスタッフの教育につなげたり、顧客の要望をマーケティングに活かしたりといった情報活用が可能です。

コスト削減につながる

3つ目のメリットはコスト削減につながる点です。企業のナレッジや問い合わせをサービスデスクに集約することによって、IT設備の導入やスタッフ教育のコストを削減できます。
また高度な専門知識やナレッジを共有することによって、特定スタッフへの属人化が防止でき、顧客への一定した回答ができます。

サービスデスクを効果的に運用するための注意点

サービスデスクを効果的に運用するためには、いくつかの注意点があります。それぞれ具体的に見ていきましょう。

ITシステム・インフラを整備する

サービスデスクの業務は、顧客からの問い合わせ対応やクレーム処理など幅広い範囲をカバーするため、ITシステムやインフラ設備をしっかりと整える必要があります。
適切なシステムやインフラ設備でない場合、システムにごとに情報が散在してしまったり、ネットワークの不具合によって問い合わせたいおうができなかったりするトラブルが発生する可能性があります。そのため自社の規模や体制に適切な設備を選定しましょう。

スタッフのケアが重要

サービスデスクは、顧客からの意見やクレーム処理も行うため、対応するスタッフのストレスが溜まりやすい業務です。そのためサービスデスクのスタッフのストレスが軽減される設備や空間づくりを行ったり、電話対応がしやすいように防音対策をしたりする工夫が必要です。
サービスデスクのスタッフは専門知識やスキルを有しているため、ストレスケアをしっかりと行い社員の満足度向上を実現させましょう。

サービスデスクの抱える問題と解決方法

ユーザーからの問い合わせ窓口を開設したものの、うまく運用できないケースも多くあります。ここでは、企業が抱えやすい問題と解決方法について解説します。

サービスデスクの対応範囲が周知されていない

問い合わせをする顧客が、サービスデスクがどこまでの範囲に対応しているかわかっていないため、本来別の部門へ問い合わせるべきものがサービスデスクに殺到してしまうことがあります。この場合、本来の部署へ引き継ぎをする労力が発生してしまい、サービスデスクの担当者もユーザーもストレスになってしまいます。

解決方法:サービスデスクから情報発信をする

顧客からの問い合わせ対応をする受け身の体制ではなく、サービスデスクから積極的に情報発信を行いましょう。そうすることで、顧客がサービスデスクの対応範囲を理解し、別部署へ問い合わせると行った無駄な対応を削減できます。

問い合わせが多く人手が足りない

人工不足から働き手が以前よりも減少し、多くの企業が人手不足の問題を抱えています。サービスデスクも例外ではなく、顧客から寄せられる問い合わせ件数に対しての人員が足りず、顧客を待たせたり対応がじゅうぶんにできなかったりすることがあります。
こうした状況が続いてしまうと、顧客満足度が上がらず企業のイメージの低下にもつながってしまいます。

解決方法:チャットボットツールの導入

人手不足を解決する方法として、チャットボットの導入があげられます。チャットボットは顧客からの問い合わせに対し、会話で自動対応するプログラムです。機械が対応するため、24時間対応でき、あらかじめ設定した問い合わせに適切な内容を回答するため、回答品質を一定に保つことができるといったメリットがあります。
ただし全ての問い合わせに対応できるわけではないため、スタッフとの切り替えなどのサポート体制を考えておく必要があります。

こちらの記事では、チャットボットの導入方法について詳しく解説していますので、チャットボットが気になる方は、チェックしてみてください。

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インシデント管理がバラバラで統一されていない

サービスデスクで、情報を集約できたとしても、インシデント管理が担当者によってバラバラで統一されていなければ、意味がありません。使用しているシステムやツール、情報の管理方法が統一されておらず、インシデントが発生した際に情報を見つけることができない問題があります。

解決方法:サービスデスクツールの導入

この解決方法として、情報の集約に最適なサービスデスクツールを導入することがあげられます。
サービスデスクツールは誰がどのインシデントに対応しているのか、対応状況はどのくらい進んでいるのかを可視化することが可能です。また問い合わせメールを自動取込みを行うといった業務を効率化できる機能もあります。

まとめ

サービスデスクのメリット、導入の際の注意点について解説しました。サービスデスクは、社内外のユーザーと密接に関わる業務のため、顧客満足度に影響を与えやすくスタッフ教育や設備投資などを行うことで高い品質を保つことが重要です。
また顧客からの問い合わせに受け身で答えるだけでなく、サービスデスクから積極的に情報発信を行うことで、サービスデスクの業務範囲を顧客に知ってもらい、無駄な問い合わせを削減しましょう。
人手不足を解決するためのチャットボットといった自社の抱える課題に適したシステムやインフラ設備を整えることも重要です。
自社の規模や体制にあわせたサービスデスクの体制を築き、安定した情報サービスを提供しましょう。

この記事を書いた人

QEEE編集部

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