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チャットボット導入にかかる費用と確認するべきポイントを解説

2020年09月09日

チャットボット

チャットボットは、社内や顧客といったユーザーからの問い合わせに自動で回答するプログラムであり、コスト削減や業務負担が軽減できることから、多くの企業で導入されています。しかし、いざチャットボットを導入しようとしても、「何をすべきかわからない」と感じている方は多いのではないでしょうか。

今回は、チャットボット導入前に確認するべきポイントと、導入にかかる費用について解説します。チャットボットの活用事例も紹介しているため、導入の参考にしてみてください。

チャットボットとは

チャットボットは、ユーザーからの問い合わせに対して、自動会話で対応するプログラムのことです。「チャット(対話)」とロボットを表す「ボット」を組み合わせた言葉で、AIの発達やLINEやFacebookなどのメッセンジャーアプリに導入されたことによって広く普及しています。

チャットボットには大きく、機械学習(AI搭載)型とシナリオ(ルールベース)型の2種類があります。

機械学習(AI搭載)型

AIを搭載した機械学習型のチャットボットは、あらかじめ設定したルール以外にも過去の会話の履歴やデータから最適な回答を自ら導き出すことができる機能を持っています。
より自然な会話や複雑な内容の問い合わせに対しても対応できますが、その分費用や期間が多くかかります。

シナリオ(ルールベース)型

シナリオ(ルールベース)型は、名前にある通り、あらかじめ設定したルールやシナリオに沿って回答を行うタイプです。
機械学習(AI搭載)型よりも比較的簡単に作成でき、導入コストも大きくかからないメリットがあります。しかし登録したルールや複雑な問い合わせには対応できないため、あくまでも「よくある質問」といった単純な質問への回答のみ可能です。

チャットボットのメリット

チャットボット普及の理由として、AIの発達やLINEの普及が挙げられますが、それ以外にもチャットボットは企業にとって多くのメリットがあります。特に人手不足が深刻になっているカスタマーサポートやコールセンターでは、得られるメリットが大きいと言えます。

24時間365日顧客対応ができる

カスタマーサポートやコールセンターでは、オペレーターの勤務時間が決まっており、対応時間が限られています。そのためユーザーは、対応時間にあわせて電話をかける必要があります。また休日や大型連休では、長期間対応できない場合もあり、ユーザーのストレスにつながる場合もあります。
チャットボットの場合、機械での自動回答のため、24時間365日いつでも対応可能です。時間による制限がないため、顧客満足度の向上につながり、人件費を削減できる点もポイントです。

問い合わせに対する回答が一定

オペレーターでの対応の場合、問い合わせに対する回答を全く同じに統一することは難しく、対応品質に差が出てしまう課題があります。チャットボットでは、質問に対してあらかじめ設定した回答が提示されるため、回答を統一することが可能です。

WEBサイトの集客・CVRの獲得

サイトに訪問したユーザーは、疑問が解決できないと、サイトからすぐに離脱してしまいます。そのためユーザーの疑問をすばやく解決することが重要です。チャットボットであれば、サイト上で「何かお困りのことはありますか?」といった案内が自動で立ち上がるため、問い合わせのハードルが低く、離脱を防止することができます。ECサイトでは、疑問を解決することで、コンバージョンにつながるケースも多くあります。

またユーザーによる問い合わせだけでなく、過去の閲覧履歴や購入履歴などからおすすめの製品・サービスを提示することで購買に結びつけることも可能です。

チャットボットツールを導入する前に確認するべきこと

チャットボットには、24時間対応や一律の問い合わせ対応が可能といったメリットがありますが、ただサービスを導入すればよいというわけではありません。流行りだからといって、チャットボットを導入してもうまく運用できないと言ったことも考えられます。ここでは、チャットボット導入前に確認するべきポイントをご紹介します。

導入の目的を明確にする

1つ目に重要なポイントは、チャットボット導入の目的を明確にすることです。チャットボットツールには、それぞれ業務効率化を強みにしたものやコンバージョンにつなげることを強みにしているものなど、強みが異なります。

チャットボットの導入目的を明確にしなければ、自社に最適なチャットボットを選ぶことができず、導入後に「求める機能がついていなかった」ということになりかねません。このようなことになってしまうと別のサービスへの加入やツールの切り替えなど余計な手間や費用がかかってしまいます。

そのため、事前に導入目的を明確にし、それに適したチャットボットツールを選ぶようにしましょう。

プラットフォームを決める

チャットボットには、Webサイトに設置できるものやLINEやFacebookといったメッセンジャーアプリに対応しているものなど、サービスによって対応しているプラットフォームはさまざまです。そのため、自社に目的や体勢に適切なプラットフォームのメリット・デメリットを確認しておく必要があります。

FAQとの棲み分けを決める

チャットボットに近いもので、FAQがあります。チャットボットもFAQも顧客からの疑問を解決するシステムですが、チャットボットが会話で問い合わせを進めるのに対し、FAQは顧客が情報を入力・検索し疑問に適した回答を見つけ出す違いがあります。

そのため、簡潔な問い合わせ対応は、チャットボットが向いていますが、長文や複雑な分岐が発生する問い合わせは、FAQのほうが向いていると言えます。

それぞれのメリット・デメリットをあわせて確認してから導入するべきと言えるでしょう。

チャットボット導入にかかる費用

チャットボット導入には、初期費用だけでなく他にもさまざまな費用が発生します。サービスやプランの内容によって異なるため、事前にどの部分にどれだけの費用がかかるのかを確認しておきましょう。また無料トライアルを用意しているサービスも多くあるため、実際に使ってみて使い勝手を確認することも重要です。

ここでは、導入から運用に至るまでにかかる費用を解説していきます。

初期費用

初めてチャットボットツールを導入する際に発生するのが、初期契約費用です。この費用は、チャットボットツールを提供する企業によって大きく異なるため、各チャットボットツールを確認する必要があります。初期費用が高くても月額費用が安く、長期的に見れば費用を抑えることもできる場合もあるため、初期費用だけでなくその後の契約費用も確認しましょう。

契約費用

チャットボット導入後にかかる費用です。チャットボットツールによって、月額や年額など期間や費用が異なります。一般的に、機械学習(AI搭載)型のほうが、シナリオ(ルールベース)型よりも金額は高くなります。またサービスによって、機能面や制限数が異なる複数のプランが用意されている場合もあります。機能面や制限などを確認し、費用対効果が最も高くなるプランを選ぶことが重要です。

学習データ・シナリオ制作費用

機械学習型(AI搭載)型の場合には、AIに学習させるための学習データが、シナリオ(ルールベース)型には、質問に対する回答シナリオを用意する必要があります。

これらのデータやシナリオを作成代行を行うサービスもあるため、「データやシナリオの作り方がわからない」という方は、利用する手段もあります。

しかしシナリオの作成においては、自社でも対応できるため、費用を抑えたい方は社内での作成も検討してみましょう。

カスタマイズ費用

基本的なチャットボットの機能に加えて、オプション機能やデザイン性の高いチャットボットを求める場合、カスタマイズ費用が発生します。

オプション機能には、プッシュ通知や有人対応の切り替えなど、ツールによってさまざまです。またこれらの機能が基本的な機能に搭載されているツールもあります。

そのため自社が求める機能が基本機能に含まれているのか、オプション機能の場合は、追加料金がいくらかかるのかを把握して、ツールを選ぶことが重要です。

チャットボット導入の相場

ここまでチャットボットツールにかかる費用を見てきましたが、実際のところ、チャットボット導入の相場はどのくらいなのでしょうか。シナリオ(ルールベース)型と機械学習型(AI搭載)型をそれぞれの相場を見てみましょう。

シナリオ(ルールベース)型

シナリオ(ルールベース)型の場合、初期費用は10万円前後、月額費用は5~10万円前後が中心価格です。なかには月額1万円前後のものもありますが、機能制限があるため、格安のチャットボットツールを導入する際には、機能面や問い合わせ数などを事前に確認しておきましょう。

機械学習型(AI搭載)型

機械学習型(AI搭載)型の場合、シナリオ型よりも費用は高額になり、初期費用で20~100万円、月額費用で10~30万円前後が中心価格です。自然言語処理を搭載しているなど、AIの性能によっても価格は変わるため、機械学習型を検討している場合はどこまでのレベルをAIに求めるのかを明確にしておきましょう。

チャットボットツールを提供している企業はこちらの記事でも紹介していますので、こちらの記事も合わせて参考にしてみてください。

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チャットボットの導入事例

チャットボットのメリットや費用について解説してきました。ここからは、実際にチャットボットを活用に成功している企業やサービスの導入事例を紹介します。

Payme

Paymeは、株式会社ペイミーが提供する給与即日払のサービスです。Webサイトやランディングページにチャットボットを取り入れることで、サービスの導入を検討している顧客と直接コミュニケーションを取ることができます。
電話やメールよりも気軽に問い合わせ可能なため、問い合わせから顧客獲得へつなげることも可能です。

POTLUCK

POTLUCKは株式会社RYM&CO.が運営する定額制のテイクアウトアプリです。Webサイト上にチャットボットが設置されており、アプリについての問い合わせはもちろん、食生活の豆知識やタイプ別のおすすめメニューを教えてくれます。
一方的に進めるのではなく、チャットボットのメリットである顧客との双方向のコミュニケーションを実現しています。

株式会社日本保育サービス

株式会社日本保育サービスは、学童クラスや保育園といった子育て支援施設を運営しています。LINE@での採用をしていましたが、採用担当者と応募者とのコミュニケーション履歴を共有できない課題をクリアするためにチャットボットを導入しました。
外部の業務アプリ「kintone」とチャットボットを連携することにより、採用業務の効率化に成功しました。またLINE@と連携することにより採用の機会損失をなくたり、採用率の高いやり取りのデータを次回採用に活用したりすることで、さらなる目標達成に期待を寄せています。

株式会社キタムラ

株式会社キタムラは、カメラ関連の商品販売やスマートフォンの販売・修理、子ども写真のスタジオなどを展開する企業です。カメラ専門店の「カメラのキタムラ」では毎年、年賀状の印刷サービスを展開していますが、年末にかけてのコールセンターへの問い合わせ増加による業務負荷が課題となっていました。
この課題を解決するためチャットボットを導入し、問い合わせの多くを自動化で対応しました。その結果、繁忙期のメールでの問い合わせ数を50%削減、オペレーターの労働時間を2ヶ月間で合計400時間削減することに成功しました。

まとめ

ここまで、チャットボットのメリットや導入際の確認するべきこと、費用などを解説しました。また実際にチャットボットを活用している企業の導入事例を紹介しました。
一般的には、AIを搭載している機械学習型のほうが費用や期間が多くかかり、シナリオ型であればそれよりも比較的手軽に始められます。しかし複雑な回答は答えられないなど、一長一短のためそれぞれのメリットとデメリットを確認し、自社の体勢や予算に適したチャットボットツールを選ぶようにしましょう。

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