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【活用事例6つ】ビッグデータとは?活用のポイントと課題を解説

2021年08月05日

ビッグデータ

「デジタルトランスフォーメーション」を語る際、「AI」や「IoT」などといったキーワードとともに並べられるものとして「ビッグデータ」があります。現在ビッグデータを活用したビジネスが世界中で生まれており、私たちの社会生活がより便利なものになっているのを知っている方も多いでしょう。
今後デジタルトランスフォーメーションがより重要になってくると考えられる中、ビッグデータを活用したビジネスにはどのような事例があるのでしょうか。事前に理解しておくことで、将来的にあなたの企業のビジネスにも役立つかもしれません。
今回の記事ではビッグデータを活用し成果を挙げている事例を、業界ごとに詳しく解説していきます。活用のポイントにも触れていきますので、「自社で保有しているデータを上手くビジネスに結びつけたい」と考えている方の参考になれば幸いです。

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ビッグデータとは

ビッグデータとは、「処理が困難であるほど巨大なデータの塊」です。ビッグデータは企業の大きな資産になる可能性を秘めており、データを収集、加工して分析することでさまざまなビジネスチャンスが発生します。
ただしビッグデータを活用するには日々膨れ上がる大量のデータを扱えるハードウェアやソフトウェア、加えてデータを扱える人員も用意する必要があります。

ビッグデータがもたらすビジネスへの影響


ビッグデータは

  • 人の経験値や勘に頼らない現状把握ができる
  • 課題解決のための施策を練ることができる
  • 新商品やサービス展開のヒントに繋がる

といった点でビジネスへ影響をもたらします。

人の経験値や勘に頼らない現状把握ができる


今までのビジネスは人の経験値や勘に依存する場面もありました。しかし経験値や勘に頼っていると

  • 経験が浅い人員は判断が難しい
  • 人によって業務状況に差が出る


といったデメリットが発生します。

ビッグデータを参照することで誰でも適切な現状把握、およびそれを基にした判断ができるようになるでしょう。

課題解決のための施策を練ることができる


ビッグデータを参考にすることで課題解決のために施策を練る作業も効率化可能です。

人による分析やAIによる分析などを組み合わせることで、多角的にビッグデータを確認しながら改善点や注目すべきデータなどを参照可能です。最終的にはデータを掘り下げながら経営判断を行う「データドリブン経営」へつなげて、DX化を推進していけるとよいでしょう。

新商品やサービス展開のヒントに繋がる


人の思考や判断だけでは新商品やサービス展開のヒントが見つからないときも、ビッグデータを活用すればヒントを編み出しやすくなります。

自社や他社のデータ、さらには消費者のデータなどさまざまなデータを取り出して分析を行い、今まで気付けなかったポイントを探り出していきましょう。

ビジネスにおけるビッグデータ活用の課題

ビジネスにおいてビッグデータを活用するには、まず膨大なデータをどう加工するのか考える必要があります。重複データや表記誤りといったデータも混じっているため、修正しながら分析できる形へ加工していかないといけません。

さらに分析結果が取得できても活用方法の具体策は自社で決定する必要があります。分析だけで満足して施策を立案・実行できないとビッグデータがただのデータのかたまりになってしまいます。

業界毎のビックデータの活用例

  • 金融業
  • 流通・小売業
  • 製造業
  • 農業
  • 行政
  • 教育業

と、業界ごとにさまざまな目的でビッグデータが活用されています。

金融業での活用

金融業はビッグデータが長年活用されている業種の一つです。

  • パーソナライズされたサービスの提供
  • クラスタリングを活用したポートフォリオの最適化

たとえば企業が保有する顧客データを分析して、保険サービスを提供するといったことが可能です。また「クラスタリング」といったデータ分析手法を用いて株価動向などに同じような傾向がある企業でグルーピングを行い、最適化されたサービスを提供するといった取り組みにビックデータが活用されています。

流通・小売業での活用

流通・小売業ではビジネスチャンスを発見するために、ビッグデータが活用されています。

  • 売上・顧客データを活用したマーケティング活動の最適化
  • 効率的な供給を実現するための需要分析

たとえばECサイトに紐付いている売上データや顧客データなどを統合解析し顧客をセグメント分けを行うことで、効果的なマーケティング施策を行えるようになっています。またビッグデータを活用することで高精度な市場予測を行うことも可能となり、効率的に製品を市場投入するといった使い方がされているのもポイントです。

製造業での活用

製造業はIoTの導入が進んでおり、その中でビッグデータの活用も盛んにおこなわれているのが特徴です。主な目的としては生産性の向上や品質管理に活用されています。

  • 工場設備の稼働状況の把握
  • 予実管理

たとえば、工場内設備の稼働状況をセンサーで把握して、異常があった場合早期に対策を行うといった使い方がされています。また予実管理では計画していた目標と実績をデータで突き合わせて問題点の洗い出しを行い、生産計画の改善に繋げるといった活用も行われています。

農業での活用

農業は第一次産業として、人の経験則や勘に頼る部分が大きかった分野です。安定的な生産とナレッジの共有のために下記のような取り組みが行われています。

  • IoTセンサーを用いて現実の気象状況を測定し、生産計画を可視化する
  • 気象データからリスクを予測して被害を抑える対策をする
  • 既存農家の経験をデータ化して新機能業者に提供する


このようにビッグデータ活用することで誰でも確実な農作物管理ができるようになりつつあり、参入へのハードルが低くなっています。

行政での活用

政府の公共事業でもビッグデータの活用が進んでいます。

  • 地域・領域の課題を発見し政治判断の材料として活用
  • 行政が保有しているデータを民間に開放

たとえば政治的な意思決定を迅速に行うため、出生率や交通情報などのデータから対応が急がれる地域・領域を特定するといった取り組みがされています。一方で行政が保有しているビッグデータを企業に対して開示することで、ビジネスへの利活用を促そうという動きも起こっているのがポイントです。

教育業での活用

教育業とビッグデータも相性がよい組み合わせです。

  • パーソナライズされた教育の提供
  • 学生一人ひとりの特性の把握
  • 教材の最適化・改善


たとえば学習履歴を分析して一人一人に合わせた教育を行ったり、特性を把握して適した職業を判断するなどの取り組みが行われています。またこのような教育データを蓄積が学習教材の最適化・改善にも繋がっており、将来的には高品質で個々に適した教育を行えるような未来が見えています。

実際のビックデータの活用事例6選

ここからは

  • ベネッセ
  • 埼玉県
  • 富士通
  • Intel
  • ダイドードリンコ
  • 三井住友海上火災保険

といった企業・団体のビッグデータの活用事例を解説していきます。

【ベネッセ】学習データを解析し子どもの学習支援に活用

教育事業大手の「ベネッセ」は今まで、アンケートや観察といった手段でユーザーのデータを集めていました。そして教育のデジタル化により収集されたビッグデータが将来的に活用できるか検証するために、デジタル教材の学習記録分析を開始しました。

  • 小学校から高校までの全12学年の子どもの学習記録を教材設計に役立てる
  • データを蓄積して子どもの将来の到達点を予測する


といった使い方がされています。
そして子どもの学習プロセスについて教育関係者がデータで広く確認できるように、公開を行っていくとしています。

参考:「ビッグデータを活用した教育研究の取り組み」について|ビッグデータを活用した教育研究│特集│ベネッセ教育総合研究所

【埼玉県】カーナビデータを収集し交通安全対策に活用

埼玉県は24時間の平均交通量が全国4位だったりと、交通量が伸びているのに道路整備が追い付いていない課題を抱えていました。そこで自動車メーカーの「ホンダ」と組み課題解決を図っています。
ホンダのカーナビシステムはリアルタイムで自動車に関する情報を収集可能で、これを活用して車の通過時間データや急ブレーキ発生データなどを分析しました。

  • 街路樹の剪定で見通しをよくする
  • 路面標示でスピード抑制を行う
  • 注意看板を設置する

といった対策をデータに基づき実行したところ、 結果的に1 か月間の急ブレーキ数が70%減少、人身事故件数が20%減少など大きな成果を残しています。

参考:クリエイティブ ぼうそう 第88号ー特集「ビックデータとオープンデータの利活用」|千葉県市町村総合事務組合 千葉県自治研修センター

【富士通】センサーデータ等を農業経営・生産活動に活用

パソコンメーカーとして有名な富士通はITの技術や経験を活かして、農業にも参入しています。
提供している農業経営サポートサービス「FUJITSU Intelligent Society Solution 食・農クラウド AkisaiPF」は、

  • 栽培成績の高かった作業をベストプラクティスとして活用
  • 気象データからビニールハウスコントロールを行い、コストを削減
  • 出荷状況のフィードバック

といった形で農家に活用されており、大口の予約相対取引の増加に繋がる取り組みとして期待されています。
今後は農業用の精度と耐久性を両立したセンサーを安く提供できるかが、課題になりそうです。

参考:総務省|平成27年版 情報通信白書|(3) 国内ビッグデータ活用事例

【Intel】製造履歴を品質チェックの効率化に活用

半導体メーカー大手の「Intel」では、ビッグデータに大きな価値を見出しており、チップ製造中の履歴データを品質チェックに応用しています。

履歴データを参照することで品質チェックのテストに掛ける時間やコストを削減できたのがポイントです。数値で解説すると300 万ドルといった節約効果を出しました。

さらにはセキュリティ活動といった範囲でもビッグデータを活用しており積極的にビッグデータを業務に取り込んでいます。


参考:Intel Cuts Manufacturing Costs With Big Data - InformationWeek

【ダイドードリンコ】消費者のデータを自販機の売上改善に活用

ユニークなCM放映でも有名な「ダイドードリンコ」では、消費者アンケートで集めたデータと「アイトラッキング・データ(ユーザーの自動販売機での目線の動きをデータ化したもの)」を活用しています。
アイトラッキング・データを分析したところ、「ユーザーの視線は左上からZ型で動いている」といった定説が覆る結果となりました。
これらのデータを参考に、自動販売機の人気製品の陳列の順番を左上ではなく左下に変更しました。結果売上が増加し、ビッグデータの有用性が証明されています。
今後は集計して利用するのに時間が掛かる販売データを、どうマーケティングに利用するかが課題となっています。

参考:総務省|平成27年版 情報通信白書|(3) 国内ビッグデータ活用事例

【三井住友海上火災保険】ビックデータを企業のリスク回避に活用

「三井住友海上火災保険」はコンサル業務を提供している「アクセンチュア」と組み、「RisTech(リステック)」というサービスを開始しました。
RisTechを使うと各企業のリスクが可視化され、課題解決を図れるようになります。リスク分析には三井住友海上火災保険が所有している各業界の事故や災害データといったビッグデータが活用され、アクセンチュアや提携先のデータサイエンティストがレポートの提供やリスクモデル開発などを行うのがポイントです。
三井住友海上火災保険ではRisTechを通して、従来の保険会社の枠組みにとらわれずに社会の課題解決を担っていきたいとしています。

参考:損害保険会社の社会貢献を見据えた新サービス「RisTech」~企業のリスクをビッグデータ解析で可視化・最適化し、課題解決を図る

ビッグデータ活用のポイント

ビッグデータ活用には先述の通り加工の手間や活用方法の決定といった点で課題があります。

そこで

  • 目的を明確にしてデータを収集する
  • データ収集は3V(4V)を意識する
  • データの活用は長期的な視点で行う
  • セキュリティを含め管理体制を整える
  • 客観的な視野でデータを見る

といったポイントを踏まえて活用できるようにすると安心です。

①目的を明確にしてデータを収集する

ビッグデータは活用できれば資産になりますが、そのまま何も加工をしなければただのデータの集まりです。まずは自社の目的を明確にして、どんなデータを収集したいかを決めてみてください。
たとえば「今年は去年より売上を30%向上させたい、そのためには市場へどういった販売手法を取れば目標に近づけるか確認したい」という場合は今年度の市場データや製品の販売状況のデータなどを収集して、施策を練っていきましょう。

②データ収集は3V(4V)を意識する

ビッグデータから必要なデータを収集する際は、3Vや4Vといったものを意識することも重要です。

まず、3Vとは下記の3つを示します。

  • Volume:膨大なデータ量
  • Velocity:データが発生する頻度
  • Variety:テキストや動画といったデータの多様性


4Vは上記3つに「Veracity:データの内容が正確かどうか」や「Value:データの有用性」などの定義が含まれたものになります。

ビッグデータの捉え方は企業や研究者で様々ではありますが、上記の3Vや4Vが主流な定義になります。
必要なデータカテゴリーを選定したうえで、3Vや4Vをクリアしているかを基準にしながらデータを収集・活用しましょう。

③データの活用は長期的な視点で行う

データの活用を一度で終わらせてはいけません。ビッグデータの活用結果がすぐに出るとは限らないからです。
実績が出たか内容を確認しながら、改善を洗い出し次のデータ収集および分析へ活かすという「PDCAサイクル」を意識することも必要です。何度もデータを収集して分析を行っていれば、自然とスムーズにビッグデータを活用できるようになるでしょう。結局はビッグデータを活用できるかは、人間のスキルに掛かっています。

④セキュリティを含め管理体制を整える

ビッグデータは部門に分けて管理するのではなく、集めて一元化して全社内で確認できるようにすることで真価を発揮します。まだデータが統合されていない場合は、システムを活用して一元化することを検討してみましょう。
ビッグデータを保存する際はセキュリティも重要なので、データ活用の際可用性が損なわれないようにセキュリティ対策を行ってみてください。

⑤客観的な視野でデータを見る

ビッグデータは膨大である上に、分析を行うのは大変です。しかし分析が大変でも自分の経験や勘に基づいて分析を行わないようにしてください。
あくまでデータ主体で何が起こっているのかを冷静に判断し、結果として記録に残しましょう。
また他社の事例に当てはめても自社の状況とは違うので、ずれが起きて分析が失敗する恐れがあります。何のために分析をしているのか最後まで忘れないようにしましょう。

ビッグデータ活用に便利なツール

ビッグデータ活用には

  • BIツール
  • データマイニングツール
  • テキストマイニングツール
  • ETLツール
  • DWH
  • データレイク


といった各ツールを活用してみましょう。

BIツール

ビッグデータを分析して可視化し、誰にでも分かりやすいように表示できるのがBIツールです。

BIツールの「I」は「統合する(Integrated)」の略であり、文字通りいろいろな分析データをまとめて1つに集めて表示・比較できるようになるのがポイントです。分析作業の時間削減や効率化などに役立てられるツールとなっています。

ノーコードで分かりやすいUIになっていれば、分析初心者でもすぐ分析作業を実行できるのでおすすめです。

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新しい視点でデータを分析できるツールがデータマイニングツールです。コンピューターによって各データを自動分析しながら関係性を探し出していきます。

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テキストマイニングツール


人間の感情に基づく数値化しにくいデータ、要は「定性データ」を分析するときに役立てられるツールです。

テキストデータから

・話の流れ
・重要なキーワード
・ユーザーの商品やサービスに関する感情

などを分析してデータで可視化できます。

1から定性データを分析するのは大変ですが、テキストマイニングツールによりなぜそのような結果になったのか、といった踏み込んだ作業に時間を掛けやすくなるでしょう。

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ETLツール

  • 抽出(E)
  • 変換、加工(T)
  • 書き出し(L)


といった作業を自動化できるのがETLツールです。

指定のシステムやデータベースなどから必要なデータのみを抜き出した後、指定フォーマットへ変換して書き出せるのがポイントです。

ビッグデータの基になる各データを加工して分析に使えるようにする際、その時間を短縮してくれる便利なツールになっています。DWHといったツールと連携させて使いましょう。

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DWH

いわゆるデータの倉庫を表すシステムです。

複数の業務システムに格納されているデータを基に必要なデータを抽出、時系列順に統合しながら使えるような形で保存を行ったものがDWHと呼ばれます。

ビッグデータを活用する際は営業部、販売部といったように部門ごとにデータが分かれているのは好ましくありません。DWHに必要なデータを格納することで横断的にデータを利用できるようになり、ビッグデータの活用がしやすくなります。

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データレイク

ビッグデータの保管庫として使われるのがデータレイクです。DWHと似ていますが違いは整理されているか、にあります。

DWHではデータ抽出を行った上で加工を行い時系列順にデータが保管されています。しかしデータレイクの場合はビッグデータに関係のあるデータを、加工せずにまとめて保管しているのがポイントです。そのためDWHのデータはすぐ分析に使えるのに対して、データレイクのデータを分析で使う場合は加工してから指定のフォーマットに落とし込む必要があります。

そういう点ではデータレイク=DWHで抽出する前のデータのかたまりとも言えるでしょう。

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まとめ

今回はビッグデータの各業界の活用事例や、活用のポイントなどを解説してきました。

  • 目的を明確にしてデータを収集する
  • データ収集は3V(4V)を意識する
  • データの活用は長期的な視点で行う
  • セキュリティを含め管理体制を整える
  • 客観的な視野でデータを見る

といったポイントを踏まえるとビッグデータの活用が楽になります。

将来的にはビッグデータを活用するのが当たり前になる可能性があるので、今のうちにノウハウを蓄積して効率よい分析や施策実行につなげてみましょう。

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この記事を書いた人

QEEE編集部

QEEEは、INTLOOP株式会社が運営するビジネスの総合ポータルサイトです。 多様なコンサルティング実績をもつINTLOOPのノウハウを生かし、あらゆる経営課題・ビジネスの悩みを解決するサービスを提供しています。 QEEEマガジンでは、マーケター・人事・エンジニア・営業などの各職種に向けて、SaaS比較やビジネスコラムなどのコンテンツを各領域のスペシャリストが発信しています。

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