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【事例4選】オンライン接客とは?コロナ禍を生き抜くための取り組みを紹介!

2021年05月26日

オンライン接客

新型コロナウイルス感染症の流行を理由に人の移動に制限がかかり、日常生活が一変しました。特に店舗型ビジネスをはじめとする接客業では、ニューノーマルに適応した新たなビジネスの有り方が求められています。
今回の記事では、このような背景から生まれつつある「オンライン接客」について解説していきます。最新の成功事例や事例から見えてくる成功ポイントなども紹介していきますので、昨今の情勢に頭を悩まされている方の今後の参考になれば幸いです。

オンライン接客とは

オンライン接客とはインターネットやWeb、IT技術を利用して顧客やユーザーに接客することを意味します。ネットショッピングで例えるとすれば、単に商品の購入ページを作成して終わりではなく、ページに訪れたユーザーと双方向にコミュニケーションが取れる機能を設置し、実店舗に訪れているかのような顧客体験を提供することです。
その他にも本来であれば店舗や窓口に直接行かなければならないような業種、または企業や組織における営業活動など、今まで対面でしか対応できなかったような業務もオンライン接客の仕組みを導入することで対応可能となります。

オンライン接客が注目を浴びる背景

オンライン接客が注目を浴びる背景として、2020年度初頭の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)による感染予防のために企業や組織において在宅勤務が推進され、同時に外出そのものを控える風潮が広まったことがあります。このことからニューノーマルと呼ばれる新たな生活様式が求められるようになり、企業活動においても今までのような対面による営業、窓口や実店舗での接客が難しくなりました。
代替案が模索される中注目されたのが、窓口や実店舗に行かなくても対応できるオンライン接客です。
しかし、オンライン接客を導入するためには、それなりのITの基盤や知識、設備がなくてはなりません。このことから、以前から国内で課題とされてきたDX(デジタルトランスフォーメーション)がより重要度を増してきたとも言えます。

オンライン接客の手段

次にオンライン接客の手段や方法にどのようなものがあるのかチェックしてみましょう。

ビデオ通話

ビデオ通話によるオンライン接客とはZoomなどのWeb会議ツールやビデオチャットを用いて接客する方法です。実際に実店舗で働いていたショップの店員や窓口を担当する従業員が直接顧客やユーザーとビデオ通話でコミュニケーションする方法であり、対面に近いやりとりが可能となります。実店舗や窓口でしっかりと話を聞きたい顧客やユーザーに効果的です。

チャットボット

チャットボットを活用したオンライン接客とはホームページや商品ページ、サービスの紹介ページなどに小さく表示されるチャットスペースを利用して接客する方法です。ビデオ通話とは違いお互いに顔が見えないことで、気軽にコミュニケーションを開始できます。その他、直接の通話やメール、問い合わせよりも敷居が低いことから、顧客やユーザーとの距離が近くなるのがメリットです。

SNS

SNSを利用したオンライン接客は、LINEやInstagramなどの機能を用いて接客する方法です。顧客やユーザーが普段から利用しているアプリやツールを利用することで、気軽に話しかけてもらえたり、親近感が高まったりするのが利点と言えます。その他にもSNSを通じて大多数の人に一斉に通知や連絡、お知らせを送ることもできるので、Webマーケティング施策の一環としても効果的な手段です。

VR

VRとはVirtual Realityの略称であり、仮想現実の技術を指します。VR空間の中に実店舗と同じような空間を作りだしたり、実在する不動産や賃貸の部屋の間取りを構築したりすることが可能であり、新しい形の顧客体験を提供することができます。顧客やユーザーの実際にどのような雰囲気か知りたい、この目で見てみたいというニーズに答えられるオンライン接客と言えます。

オンライン接客の事例

次にオンライン接客の事例として三越伊勢丹、オルビス、アダストリア、三菱地所レジデンスの4つの事例をご紹介します。

三越伊勢丹の事例

百貨店を運営する三越伊勢丹では「おうちde伊勢丹」というテーマを元にビデオ通話で商品担当の販売員と直接コミュニケーションができるサービスを展開しました。

①三越伊勢丹のLINEアカウントと友達登録
②Zoomによるテレビ電話接客の予約
③予約日に事前に知らされたZoomのIDとパスワードを入力

利用者側が上記のような手順を踏むことで、約40分のオンライン接客を受けることができます。その他のECやアプリなども含めたデジタルサービスの一環としての取り組みであり、今後は三越伊勢丹アプリから直接オンラインチャットサービスを提供できるよう進めているとのことです。
三越伊勢丹は老舗企業でありながら、しっかりとDXの推進を行っていること、ウィズコロナ・アフターコロナという変化に伴い、ニーズに合わせて新しい形の顧客体験を提供していることがわかります。

参考:「おうち de 伊勢丹」開始。LINEやZoomでオンライン接客 - Impress Watch
https://www.watch.impress.co.jp/docs/news/1258353.html

オルビスの事例

オルビスはビューティブランドとして、化粧品やスキンケア、ダイエットや健康食品を取り扱う企業です。業種的にも対面によるアドバイスや接客が必要な分野であり、コロナウイルスの影響で実店舗への客数の激減、従業員の待機という状況に追い込まれました。それらに対応するため、自社ECサイト内のAIによるチャットサポートを利用し、有人チャットとして活用する形で美容師のプロであるビューティーアドバイザーとコミュニケーションできるオンライン接客を期間限定で始めました。

①チャットで質問のアイコンをクリック
②BAによる美容相談受付中をタップ
③注意事項に同意するとビューティーアドバイザーにつながる

利用者側が上記の手続きを踏むことで、直接ビューティーアドバイザーコミュニケーションできる仕組みです。オルビスのような形でオンラインで気軽に自分の美容に関する質問を受け付けてくれるというのは顧客側のニーズに適っていると同時に、来店による接客ができない状況を打破していると言えるでしょう。

参考:オンライン上でビューティアドバイザーによる接客を受けながら 自宅でここちよいお買い物体験が可能に|オルビス
http://corp.orbis.co.jp/info/pdf/200427.pdf

アダストリアの事例

アパレルブランドを複数展開するアダストリアは、コロナウイルスの影響で売上高が半減という状況に陥りました。そのため、EC事業の強化、SNSやInstagramのライブコマースの活用とともにオンライン接客を開始します。

  • Instagramのライブ配信
  • 独自の投稿システムへの投稿の強化
  • ECサイトとの連携による収益化


上記はアダストリアが注力したWebマーケティング施策の一部です。Instagramのライブ配信と自社ECサイトを連携し、ライブでオンライン接客を受けたユーザーが直接購入できる仕組みを構築しました。その他、モデルやスタッフによるスタイリング投稿を増やし、EC内の商品ページでも活用するなど、「着心地はどうだろう?」「実際に合わせると、どんな雰囲気?」といった顧客の求めるニーズに応えています。結果としてECの売上は増加、会員数の増加にもつながったとのことです。
アダストリアは接客をしたい従業員、接客を受けたい顧客をオンラインでつなげることで収益化した事例であり、店舗への来店や対面の接客ができなくても、ITやデジタル技術の活用と工夫次第で利益を生み出すことが不可能ではないということがわかります。

参考:コロナ禍でEC売上増! アダストリアのアパレルオンライン接客事例とは | ネットショップ担当者フォーラム
https://netshop.impress.co.jp/node/7833

三菱地所レジデンスの事例

三菱地所レジデンスは不動産業界であり、住宅事業を営んでいます。コロナウイルスによって対面による商談や営業展開、モデルルームの案内など現地に行かなければならない部分にマイナスとなる影響が出てきました。

  • オンライン相談窓口の設置
  • VRによるモデルルームの内覧


三菱地所レジデンスでは上記のような形でオンラインで顧客対応、営業活動が可能な体制を整えました。オンライン接客やオンライン相談窓口はビデオ会話システムで実現されています。都心の物件から始めたオンライン接客も現在では全事業物件で対応可能になりました。
VRによるモデルルームの内覧をしながらオンライン接客が受けられる仕組みについても、簡単な手順で利用可能となっており、足を運ばず雰囲気を感じたり、説明を受けられることが好評とのことです。生活様式の変化が影響して購入や相談をためらっていた購買層のニーズに応えていると言えるでしょう。

参考:#STAYHOME しながらの、あたらしい住まい探し
マンション販売の「オンライン接客」を本格稼働|三菱地所レジデンス
https://www.mec-r.com/news/2020/2020_0529.pdf

オンライン接客を成功させるポイント

最後にオンライン接客を成功させるポイントについてご紹介します。

他のマーケティング施策との融合を意識する

オンライン接客に成功している事例に共通するのは他のマーケティング施策との融合を意識していることです。オンライン接客のみで売上や利益を生み出そうとするのではなく、既存の接客技術や広告手法に加えて、企業や組織としての知識や経験を存分に活かすことが求められます。
企業やブランドとしてのイメージを大切にしながら、既存の顧客への対応も怠らないこと、同時にどのタイミングにおいても顧客やユーザーがオフラインでもオンラインでも接客を受けられる仕組みを持つことを重視しましょう。

地理的・時間的・空間的なメリットを活用する

オンライン接客では地理的・時間的・空間的なメリットを活用する必要があります。例えば、利用者にとって現地に行かなくても良い、移動も含めて時間的な負担が少ない、または説明を受けるために同じ空間内で対面で話さなくて良いなどが挙げられます。
これらは逆説的に対面による営業、実店舗や窓口による接客のデメリットであるとも言えます。オンラインであるからこその強みとも言える部分であり、ビデオ通話や文字によるチャット、VRによる擬似的な空間の創出などデジタル技術であれば容易なものばかりです。だからこそ、デジタル技術を簡単に使いこなせるようにするための基盤や教育を怠らないことが大切と言えます。

顧客との距離を縮める工夫を行う

オンラインでは顔が見えない、見えても雰囲気が伝わってこないなどの顧客の悩みや不満という課題があるのも事実です。だからこそ、課題となる部分を縮める工夫が必要となります。
顔が見て話したい顧客にはビデオ通話やビデオ会議ツールを利用したり、雰囲気が知りたい顧客のために写真や動画、またはVRによるコンテンツを増やしたりとデジタルやIT技術で対応可能なものはどんどん取り入れましょう。
その他にも基本となる接客対応、顧客対応についても、オンラインでもオフラインと同じような顧客体験を提供すること、物理的な距離を感じやすいからこそ人間味と温かみのある丁寧な接客を心がけることを意識してみましょう。

まとめ

今回はオンライン接客に関する基礎知識や4つの事例、成功させるポイントについてご説明しました。
ニューノーマルを意識した生活様式の変化は、直接の対面営業、実店舗や窓口への来客に頼っていた、もしくは頼るしかなかった業界や業種で大きな影響を与えました。感染拡大の可能性が否定できない中、今後もオンライン接客のニーズが高まることが予想されます。
このような背景からも、機材や知識、経験がないことでオンライン化に二の足を踏んでしまうと、IT格差によって自社のビジネスが淘汰されてしまう未来もあり得ます。一方で既に直近である2025年の崖問題の対応も求められている現状を考えると、デジタルへの変革や変換=DXの推進について改めて前向きに考える良いタイミングとも言えるでしょう。
まずは必要に応じてオンライン接客、Web会議ツール、その他のWebやオンライン上で業務を遂行できる仕組みや技術を柔軟に取り入れることをおすすめします。
最後までお読みいただきありがとうございました。
この記事がオンライン接客について知りたかった方のお役に立てれば幸いです。

この記事を書いた人

QEEE編集部

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