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【事例6選】ブランディングの成功・失敗事例から見てきた成功ポイントとは?

2020年07月09日

ブランディング

競合との差別化が企業存続のカギとなる昨今で、ブランディングは重要な戦略のひとつと言えます。今回の記事では、ブランディングの成功事例・失敗事例を通じて見えてくるブランディングの成功ポイントについて解説していきます。実際の事例を自社のブランディングの参考にしていただければ幸いです。

ブランディングとは

ブランディングとは、企業の商品・サービスの共通したイメージを消費者に持ってもらうことを指します。
ブランド要素には、色やネーミング、ロゴ、キャラクターなど様々な要素があり、これらを活用して企業はブランディング活動を行います。
例えば、スターバックスは緑と白のロゴをカップや店頭に飾っており、マクドナルドでは黄色と赤色の看板やブランドイメージが連想されます。
このように、ブランディングでは消費者がブランドに対して共通した認識を持ってもらえるようにブランド戦略を行い事業活動に活かしていきます。

ブランディングの成功事例

以下の企業のブランディングの成功事例を紹介します。

・タニタ|企業ブランディングの事例
・スターバックスコーヒー|サービスブランディングの事例
・マツダ|リブランディングの事例
・IBM|BtoBブランディングの事例

タニタ|企業ブランディングの事例

タニタは体重計や体温計、血圧計、調理機器、カロリー計などの健康器具を製造・販売しているメーカーで「世界の人々の健康づくりに貢献する」を掲げている企業です。
タニタが成功させたブランディングの事例では、社会的意義のあるコンセプト「世界の人々の健康づくりに貢献する」を前面に押し出し、社員の健康を守るために高栄養・低カロリーの食事を提供する「社員食堂」をはじめたことで話題となりました。
この結果、社員食堂のように社食向けのレシピ本の販売や一般人も利用可能な「タニタ食堂」を東京に出店するなど企業ブランディングを向上させると共に自社の事業活動も拡大させることができています。
この事例では、消費者に「タニタのレシピは健康的である」というイメージを抱かせることに成功したことがわかります。

スターバックスコーヒー|サービスブランディングの事例

スターバックスは「人々の心を豊かで活力あるものにするために— ひとりのお客様、一杯のコーヒー、そしてひとつのコミュニティから」というミッションを掲げている企業です。
そのため、2011年にスターバックスはコーヒーを提供するカフェとしてではなく「人々が集まるコミュニティを提供する」ということを明確に提示するために、スターバックスのロゴから「Coffee」のロゴを消しています。
また、スターバックスは従業員の教育にも力を入れており、結果として顧客からは「スターバックスは居心地が良い」「店員さんがいつも笑顔」というポジティブなブランドイメージを持ってもらうことに成功しています。

マツダ|リブランディングの事例

マツダはトヨタ、日産、ホンダに次いで国内の販売シェア第4位の大手自動車メーカーです。
マツダは販売シェアを伸ばすために新車の販売価格を大幅に値引きしてしまったことで、結果としてマツダのブランド価値を低下させてしまったという失敗がありました。
しかし、その失敗を活かしマツダは「ナンバーワンではなく、オンリーワンになる」という新たなコンセプトを提示し、「社会のルールや常識に縛られずに生きる、人生のドライバーを応援する」という心を刺激するメッセージを届けました。
その結果、ユーザーから共感を得らることができ、他社との差別化を図るる形でリブランディングに成功しています。

IBM|BtoBブランディングの事例

IBMは公的機関や民間法人を対象としたサービスおよびコンピュータ関連製品を提供している企業です。
BtoB取引においては、取引先の企業の製品が自社のどのような課題に対してソリューションを提供してくれるのかが重視されます。そのため、BtoB取引を成功させるためにはソリューションの明確化を行い、ブランディングを図っていく必要があります。
IBMは2017年時点で「コグニティブコンピューティング(人間のように自ら理解し学習するシステム)」という考え方を提唱しており、ソリューション全体のブランドコンセプトとなっています。このコンセプトがIBMの人工知能「Watson」のイメージにも影響しており、売り上げアップに繋がっています。

ブランディングの失敗事例

以下の企業のブランディングの失敗事例を紹介します。

・ソニー「QUALIA」の事例
・ファーストリテイリング「SKIP」の事例

ソニー「QUALIA」の事例

2003年、ソニーは「人の心に訴えるモノづくり、"感動価値"創造に向けて」というコンセプトを掲げ、AV機器の高級ブランドであるQUALIA(クオリア)の展開を開始しました。
しかし作り手目線の高級ブランド化が進みコンセプトが疎かになってしまったことが原因で、ウォークマンで与えたような感動を創造できないままQUALIAは失敗に終わってしまいます。
この事例からは、自社のブランディングを展開していく前に「自社ブランドに消費者が求める価値」を見極めた上で、求められている価値の具体化・定義付けを行い、会社全体で共有することが重要であることがわかります。

ファーストリテイリング「SKIP」の事例

ファーストリテイリング社はファッション・雑貨で有名なユニクロだけではなく、多角的に事業を展開させていた時期があります。
2002年10月には子会社「株式会社エフアール・フーズ」を立ち上げ、「SKIP」というブランド名で全国の農家から仕入れた野菜をインタネット上で販売する事業を開始しました。ブランドの売りとしては「スーパーよりは価格が高いが、安全かつ美味しい野菜が手に入る」といったもので、初年度の売上目標は16億円、2~3年目で単年度の黒字化を目指していました。(※)しかし実際は、2年で約26億円という赤字という結果に終わっています。
失敗の原因はブランド戦略にあると言われています。ファーストリテイリング=ユニクロというイメージがある中での異なるジャンルにおける事業展開・新規ブランドの立ち上げでしたが、消費者が抱いていたブランドイメージとの乖離によって失敗に終わってしまいました。

※参考|これがユニクロの野菜だ!――ファーストリテイリングの子会社が食品事業を本格スタート
https://ascii.jp/elem/000/000/333/333766/

事例から見えてくるブランディングのポイントとは

各社の事例から見えてくるブランディングのポイントについて「消費者が考える自社の強みの分析と「ブランドコンセプトの明確化」の2点で説明していきます。

消費者が考える自社の強みを徹底的に分析する

ブランド戦略における成功した要素は幅広く存在しますが、どの事例においても「消費者が求める価値を自社で適切に解釈・分析し、明確に再定義している」という点は共通しています。
また、ブランド戦略はあくまで、消費者の立場に立ち、消費者目線で打ち出していくことで消費者に価値やこだわりが伝わり、効果的なブランディングが行えるようになります。
そのため、自社商品を作り手目線で作るのではなく、いかに多面的・客観的に捉えつつブランド戦略を描いていけるかが大切です。

ブランドコンセプトを明確にする

ブランディングでは「ブランドの独自性を磨き他社と差別化するため」「ブランドの魅力を明確に伝えるため」にもコンセプトが必要です。
また、ブランドとは消費者に対して提供する価値を約束するものでもあるため、ブランドコンセプトを構築すれば一貫性を持たせてブランディングすることができます。
さらに、ブランド戦略においても迷走することなくコンセプトに沿った展開をすることが可能です。

まとめ

ブランディングの成功事例、失敗事例、ブランディングのポイントについて紹介しましたが参考にしていただけましたでしょうか。
ブランディング戦略においては、ブランドコンセプトに一貫した施策が成功しており、ブランドコンセプトとから外れた施策は失敗に終わっていることがわかりました。
自社のブランディングを行いたいと考えられている企業・担当者の方は、一度自社ブランドの理解を社員全員が共通して認識しているかどうかの確認をした上で、今回ご紹介した事例を元に自社ブランドに活かしてみてはいかがでしょうか。

この記事を書いた人

QEEE編集部

QEEEmagazineはマーケター、人事、エンジニア、営業企画などの企画者に役立つコンテンツをそれぞれ領域のスペシャリストが発信していきます。

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