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緊急連絡網とは?企業でも整備しておくべき理由や作り方を解説

2022年01月13日

BCP事業継続計画安否確認システム

緊急連絡網とは、災害といったイレギュラーなトラブルが発生した時に「誰が・どこに・どういう流れで連絡をするのか」という内容をまとめたものです。学校でよく耳にするものですが、BCP対策の観点から会社でも準備をしておく必要があります。

今回の記事では会社で緊急連絡網を準備しておくべき理由を解説した後、緊急連絡網の作り方、取り扱いの注意点などを解説していきます。これから緊急連絡網を整備する方の参考になれば幸いです。

会社でも緊急連絡網を用意しておくべき理由

緊急連絡網とは災害やその他トラブルに関して連絡の必要性がある場合の、連絡順番や連絡先、連絡方法などを取りまとめたものです。

緊急連絡網は「BCP(事業継続計画)」の取り組みの一環となります。
BCPとは、イレギュラーな事態の発生で通常の業務に支障が出るような状況に備え、柔軟に対応して事業を継続するための計画を定めたものです。

  • 従業員の安否を確認することで自社の被害状況を把握する
  • 重大なトラブルに関して情報共有することで速やかな対処を行う


といった効果を得るために、緊急連絡網は構築の必要があります。

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緊急連絡網の作り方

緊急連絡網を作る際には次のようなものが必要です。

  • 緊急連絡先のリスト
  • 具体的な運用ルール
  • 緊急連絡網の発動条件

緊急連絡先のリスト

緊急連絡網を構築するためには、まずデータとして緊急連絡先のリストを作っておく必要があります。

今では複数の連絡先が使えるので、連絡先として適当なものを選んだ上で関連のリストを作りましょう。事例としては

  • 電話で連絡を取るために電話番号をリスト化する
  • メールで連絡するために社員のメールアドレスをリストにまとめる


といった手法があります。

具体的な運用ルール

具体的な運用ルールは速やかで確実な連絡を実現するために必要です。そのために、まずは緊急連絡網はどのように動かすのか、使用する際に誰が責任者になるのかといった基本の運用ルールを定めておきましょう。

しかしながら、緊急連絡網が動くということは地震などの自然災害や、企業にとって重大な問題が発生している場合が殆どです。定めておいたルールでは対応しきれない可能性もあるので、あわせてトラブルの対応方法というものも定めておきましょう。

以下で詳しく説明します。

緊急連絡網の流れ

いくら連絡ができる体制を作っても、流れが錯綜するようで混乱する作りになっていては意味がありません。災害時といったトラブル時に、返って従業員の混乱を大きくしてしまうリスクもあります。

そのため

  • まずは本部が電話対応、各部門の担当者から現場へ順次報告
  • メールを介して担当者に任命されたメンバーが一斉に情報送信


といったように、情報を流すフローを形作ってスムーズに報告が伝わるようにする必要があります。

ツールによってフローの構築手法も変わるでしょう。最適な手法を選択して、情報の抜け漏れなくスムーズに連絡できる体制を構築しておきましょう。

緊急連絡時の責任者

緊急連絡時の責任者は、社をまとめる社長が適任でしょう。ただし社長が緊急連絡網にいつでも対応できるとは限りません。

このためもし社長が対応できない場合は専務、駄目な場合はまた次の経営陣といったように順次責任者を任命できる制度にしておくと混乱が少なくて済みます。また総合的な責任者だけでなく、従業員をグループに分けてグループごとの確認責任者を決めておく、といった視点も重要になります。

想定外のトラブルの対応方法

緊急連絡網使用時には、

  • しばらく責任者と連絡が取れない
  • システムがエラーになって連絡に使えない


といったトラブルが発生するかもしれません。このため

  • 責任者と30分以内に連絡が取れなかったら次の責任者へ回す
  • システムがエラーの場合、代替となる連絡ツールを使えるようにする


といった柔軟な対応が求められます。

通常ルールを適用できない想定外なトラブルにも、また別の対応方法を構築することでいつでも安定した連絡網を確保できるでしょう。

緊急連絡網の発動条件

緊急連絡網がどういった際に用いられるのか、という点を明確にしておきましょう。具体的には、発動条件を内部と外部にそれぞれ分けて策定しておく必要があります。

内部要因による発動条件

内部要因とは、ビジネス状不都合なインシデントを指します。緊急連絡網を回して社内で適切に情報共有を行い、被害を最小限に抑えることが目的です。

基本的に、責任者が緊急事態が発生したと判断して指示を行い、緊急連絡網の使用が許可されるような仕組みになるでしょう。つまり、企業経営における重大な問題を判断する仕組みをあらかじめ整えておくこと、責任者が適切な状況判断能力を身に着けておくことが大切です。

外部要因による発動条件

内部要因のみを発動条件に入れていると、責任者が不在の際にスムーズな連絡が実現できない可能性もあります。そこで災害といった命に関係するトラブルが発生したときは、外部要因による発動条件を適用することで緊急連絡網を速やかに発動可能です。

震度が7以上になったら、といった災害面での外部要因をトリガーにすることで、緊急時にも安全を確保しながら連絡を取りやすくなります。

緊急連絡網の連絡手段

連絡手段は1つに絞らず、状況に応じて複数考えておくと安心です。代表的な連絡ツールは以下の通りです。

  • メール
  • 電話・SMS
  • 安否確認アプリ・システム
  • ビジネスチャット

メール

メールは一斉送信できるのが最大のメリットと言えるでしょう。

社員のメールアドレスを控えておきCCといった項目に設定、送信できるように準備しておくことで一発で複数人に情報が伝達されます。また情報量を確保しやすく、文面なので内容のみ返しもしやすいというメリットがあるのもポイントです。

ただし内容を従業員が読んだか、確認するのが難しいデメリットがあります。内容確認できたら返信を促し、確認していない人を絞り込むといった方法を取る必要があるでしょう。

電話・SMS

昔ながらの方法として、電話やSMSを使った連絡手法があります。

  • スマートフォンや通話関連機器さえあれば連絡を取り合える
  • わざわざシステム導入を行う必要がなくすぐ実行できる


といったメリットがあります。

しかし効率面ではデメリットを抱えているのが難点です。たとえば一斉に連絡を取りたくても、電話は1対1での通話が基本のため情報通達が遅れてしまうリスクがあります。SMSの場合もメール使用のデメリットと同様に、内容を読んだのかを確認することが困難です。

安否確認アプリ・システム

安否確認専用のアプリ・システムを導入することで、災害時といった緊急事態でもスムーズに適切な対応がとりやすくなります。

  • 災害状況に分けた指示設定が可能
  • 連絡メールを簡単に一斉送信できる


といった特徴によって無駄な時間を取られず連絡網を回せます。

ただしオンプレミスで自社設置にしていると、災害時に機器故障といったトラブルで使えないかもしれません。オンプレミスが不安な場合は外部にサーバーを設置するクラウド型を導入すると安心できるでしょう。

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ビジネスチャット

LINEといったビジネスチャットツールも、緊急連絡網構築で役立ちます。

  • スマートフォンだけで気軽に連絡が取れる
  • 独自のチームを個別に作って連絡を取り合える


といった点を活用すればスムーズに連絡を取り合えます。

ただしスマートフォンがないとメリットが薄れてしまう、ビジネス用プランではなくコンシューマー向けプランを流用するとセキュリティ面が心配といったデメリットもがあるでしょう。スマートフォンの携帯を義務付けてビジネスプランで運用すれば安心できます。

緊急連絡網の取り扱いの注意点

緊急連絡網を取扱う際は、次の点に注意しておきましょう。

  • 保管方法を工夫する
  • 従業員からの同意を得る
  • 情報漏えい対策を行う

保管方法を工夫する

保管方法を工夫しておけば、いつでも緊急連絡網に関する情報を確認、対応に当たれます。

おすすめなのはクラウドとローカル、両環境に同じ情報を保管しておくことです。保管の手間が掛かる分、

  • インターネットが使えない場面ではローカル機器で確認できる
  • 機器が手元になくても他の人に機器を借りてクラウドで確認もできる


といったクラウドとローカルのよいとこどりが可能だからです。

従業員からの同意を得る

特に電話番号を使用した緊急連絡網の運用時には、従業員から同意を得ておく必要があります。

たとえば社内でスマートフォンを支給して対応に当たれる体制が構築できれば問題はないですが、従業員からプライベートのスマートフォン番号を聞き、勝手に連絡リストへ掲載してしまうと他の従業員すべてに番号がばれてしまいます。このため従業員にプライベートの番号を連絡先として掲載しても支障がないか、確認を取ってから対応を行う必要があるでしょう。

情報漏えい対策を行う

電話番号に限らず、連絡網に使う従業員名やメールアドレスなども個人情報扱いです。そのため情報漏洩に関する対策には気を付けて連絡網を構築する必要が出てきます。

  • 各情報収集時に保有従業員へ許可を取る
  • 連絡網が流出しないようにアクセス権限や管理担当者を決めておく


といった対応によって、プライバシーにも気を遣いながらセキュリティ面でも安心して連絡網導入・共有ができるでしょう。

まとめ

今回の記事では会社で緊急連絡網を準備しておくべき理由や、緊急連絡網の作り方、取り扱いの注意点などを解説してきました。

緊急連絡網はビジネスで事業を継続するためにも必要です。トラブル内容に合わせて電話やメールといった伝達手段を分けながら、適切なルール策定に努めれば有効な連絡網が構築できるでしょう。

各ツールのメリット・デメリット、連絡網構築の際の注意点も同時に押さえて有事に備えてみてください。

この記事を書いた人

QEEE編集部

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