プロジェクトマネジメント

プロジェクト管理とは?目的などの基本知識から実践的な知識まで解説

2022年01月14日

プロジェクト管理

プロジェクトをゴールに導くためには、プロジェクト管理が欠かせません。プロジェクトが大きいものであればあるほど、進捗を管理して納期通りに仕事を進めるのが大変になるでしょう。

そこで今回の記事では、プロジェクト管理を実施する目的や管理すべき項目などの基本的な知識から、実際の流れや成功のポイントといった実践的な知識まで解説します。

  • プロジェクト管理業務が初めてで、どのようにすればよいかわからない
  • プロジェクト管理が苦手で、改めて重要なポイントを抑えたい


といった方の参考になれば幸いです。

プロジェクト管理とは

プロジェクト管理とは、「業務に関するプロジェクトを適切に管理し、成功へ導くための総合的な取組」です。人的リソースや資源リソースなどを管理・業務が円滑に目標達成へ向かって進むように調整していくのがポイントです。

プロジェクトには

  • 納期
  • 予算
  • 人員
  • 売上
  • 利益


といったさまざまな要素がかかわるため、プロジェクトマネージャーとして管理の役に回った場合、1人できりもりするのはきついです。プロジェクト規模によってはツールを導入して適切な管理に努めることが重要でしょう。

プロジェクト管理を行う目的

プロジェクトを成功させるために管理を行う必要がありますが、成功には2つの観点があることを忘れてはいけません。

  • 基本となるQCDを守る
  • プロジェクトの価値を高める

基本となるQCDを守る

QCDは

  • Quolity(質)
  • Cost(予算)
  • Deadline(納期)


の3単語の頭文字を取った言葉です。プロジェクトにおいて重要な3つの要素を指します。

いくら質の高い製品が作れても予算をオーバーしては利益を獲得できません。また納期を重視するあまり質の低いコスト安の製品を製造するとクレームが来ます。

よって3つのバランスを取りながら理想的な製品をプロジェクトで納品できるかがポイントです。

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プロジェクトの価値を高める

QCDを守ることは最低条件ですが、そこからさらに踏み込んだ視点を持つことも重要です。つまり本当に実現したいプロジェクトの成功(=ゴール)とは何か、という視点です。

たとえばスケジュールの進行に問題のないプロジェクトであっても、プロジェクトの人員を最適化するなどの施策により、コストを削減したり納期を前倒しできる可能性があります。プロジェクト遵守だけで満足せずに、よりよい結果を残せるようにゴールを達成していきましょう。

プロジェクト管理の考え方

ここからはプロジェクト管理の基本的な考え方を解説していきます。

プロジェクト管理で重要な要素

プロジェクト管理を成功させるためには、その体系を理解、業務へ活用できるように準備しておくことが重要です。知識体系は「PMBOK(Project Management Body of Knowledge)」として団体により公表・更新が行われています。

PMBOKの中には、なぜプロジェクト管理を行うべきか、どのような要素を管理すべきかなどがまとめられています。PMBOKを理解してプロジェクト管理の要素を分解することで、プロジェクト管理を形骸化させずに済むでしょう。具体的には、以下のような管理項目・内容が示されています。

管理項目 管理内容
統合管理 管理にかかわる知識を統合・管理する
調達管理 外部サプライヤーがボトルネックになるのを防ぐ
コスト管理 予実管理といった手法でコスト管理を適切化
リスク管理 トラブルを事前に把握して対策を練る
スコープ管理 プロジェクトと成果物のスコープを最適化
要員管理 適切に人員を振り分けて計画を進める
コミュニケーション管理 メンバー間の業務コミュニケーションの最適化
スケジュール管理 計画や進捗状況などを把握・管理する
品質管理 品質検証といったフローを最適化、管理する
ステークホルダー管理 外部・内部双方のステークホルダーを把握・管理

主要なプロジェクト管理手法

以下の4つが主要なプロジェクト管理手法です。

  • アジャイル型
  • ウォーターフォール型
  • CCPM
  • EVM

アジャイル型

最低限の機能だけでシステムをローンチして、こまめに機能追加・改善などを行っていく手法をアジャイル型と呼称します。

アジャイル型はスマホアプリといった製品に用いられている手法ですが、顧客の声を聞きながら最適なサービスを提供できるといった点で魅力があります。そこでアジャイル型を導入する企業も広まりつつあるのがポイントです。ただし顧客の声を聞きすぎるといった点があると、開発期間が膨らんだりという弊害が出てしまいます。

ウォーターフォール型

従来のシステム等の開発手法です。最初から業務フローをプロジェクトとして決めておき、それに沿って1から製品を作る手法です。

アジャイルのように適宜機能を追加してローンチする考えはなく、すべての機能を搭載した製品を作ってからローンチするのがポイントです。このためあらかじめ予算や目的といったスコープを把握できるのがメリットになります。

ただし計画が長期化すると、そのまま進めた場合内容が陳腐化してしまうリスクがあります。

CCPM

CCPMは余裕をもって安全にプロジェクトを進めるための手法です。各タスクの作業期間を想定より早く終わらせることで「バッファ」と呼ばれる期間を作ります。バッファはトラブル発生といったイレギュラー発生時に、その対応へ当たるための期間として消費されるのがポイントです。

各タスクに発生する時間の無駄を省きながら、想定する期限内に安心してプロジェクトを終わらせられるようにバッファという保険を用意できるのがメリットです。またメンバーが作業を後回しにするといった時間の浪費につながる行動を抑制する、作業の優先順位を明確にして共有しやすいといったメリットも外せません。

EVM

コストに主眼を置いた管理手法です。

  • EV:現時点での成果の出来高
  • PV:計画における作業で発生する総合的なコスト
  • AC:実際に発生したコスト
  • SV:EVからPVを引いて算出される
  • CV:EVからACを引いて算出される


といった要素にプロジェクトを分けながら管理を行っていきます。

コストというシビアな観点から納期や進捗などを管理することで、トラブルを最小限に抑えるための対応が適切に取れるようになるのがメリットです。また金銭感覚を基にした計画見直しがしやすいのもポイントになります。

実際のプロジェクト管理の流れ

実際のプロジェクト管理は次のように進めていきます。

  1. プロジェクトのゴールを明確にする
  2. タスクを洗い出して整理する
  3. プロジェクトの進捗を把握する
  4. プロジェクトの状況によって臨機応変に対応する

①プロジェクトのゴールを明確にする

まずは、なにをもってプロジェクトの成功とするのか、ゴールを明確に定めます。「どれだけ売上をあげて利益を出すのか」「受注獲得数はどのくらい目指すのか」といったように、具体的に数値目標を設定します。

数値を定める理由としては、

  • プロジェクトの評価を行うため
  • プロジェクトに携わるメンバーのモチベーション維持のため
  • QCDの観点から優先度を付けるため


などといった理由があります。プロジェクトの元となる重要な部分となるため、充分に議論をしましょう。

②タスクを洗い出して整理する

ゴールを設定したら、ゴール達成に関わる工程をタスクとして細分化していきます。タスク化する際はスコープを意識し、タスクの内容を具体的にしていくのも重要です。

  • 重要度
  • 担当するリソース
  • 責任所在や範囲


などの観点からタスクを整理できると、進捗を把握しやすいです。作業メンバーにとってもタスクの優先順位が明確になるため、トラブルを引き起こすことなく作業を進められるようになるでしょう。

③プロジェクトの進捗を把握する

プロジェクトがなるべく思うように進むよう、進捗を担当者が把握しておくのも重要です。特にメンバー間のコミュニケーションは積極的に取れるようにしておきましょう。

進捗に問題がある場合は、作業担当者に原因や解決法などをアドバイスして導く視点も必要です。また作業状況をミーティングといったタイミングでヒアリング、問題が起きていないかや起こりそうではないかなどを把握する姿勢も忘れないでください。

④プロジェクトの状況によって臨機応変に対応する

プロジェクトが思うように進んでいても、タスクを追加して品質を上げる必要が出てきた、という場面が出てくるかもしれません。その際もプロジェクトマネージャーは現状を確認してリソースやコストを再配分、予定通りにプロジェクトが終わるように調整を柔軟に行っていく必要があります。

優先事項の確認はQCDの観点から何を重視すべきか考え、文字にしていくと分かりやすいでしょう。クライアントと自社、両方の目標をイレギュラーなことがあっても達成できる体制を構築しておいてください。

プロジェクト管理を成功に導く4つのポイント

  • プロジェクトの状況を可視化する
  • コミュニケーションを綿密に取る
  • メンバー一人ひとりの責任感を高める
  • リスクに事前に備える


プロジェクト管理を成功に導くポイントは上記の4つです。

プロジェクトの状況を可視化する

プロジェクトの進行状況を可視化することがプロジェクト管理のカギとなります。

稼働メンバーのタスクが計画通りに進んでいるのかを分かりやすく表現することで、タスクの滞りをチーム全体で発見しやすくなる点がメリットです。ネックとなっている作業が分かれば、重大な問題に発展する前にリソースの再配分を行うことが可能となります。

コミュニケーションを綿密に取る

プロジェクト管理において作業するメンバーはロボットではありません。疲れも出ますし気持ちよく働ける環境づくりも重要になってきます。

このためメンバーと気軽にコミュニケーションを取れるようにしておくと従業員満足度にもよい効果が出るでしょうし、プロジェクト管理の課題把握やトラブル防止などにも役立ちます。メンバー間でもコミュニケーションのフォローができる体制を作っていきましょう。

メンバー一人ひとりの責任感を高める

メンバーがなぜ今プロジェクトへ参加しているのか、そして自分はどの作業範囲に責任を持ち何を実行すればよいのか当事者意識を持たせておくことも重要です。漫然と作業するだけでは作業効率化は達成できません。

プロジェクト管理の計画策定時点で、メンバーごとの作業担当範囲と責任所在などを明確にしておくと、責任感に関する説明もしやすくなるでしょう。

リスクに事前に備える

プロジェクト進行において、大なり小なり何かしらトラブルが起きる可能性はあるでしょう。リスクが起きたらどうしようと思うのではなく、どうやって対応すればよいかを考えて計画内へ落とし込んでおくと安心です。

  • クライアント希望によってタスクが増えた
  • メンバーのダウンでリソースが不足しそう
  • 環境変化で調達の安定化が難しくなった


さまざまなトラブルが考えられるので、想定されるリスクを適切にスコープしてみてください。

プロジェクト管理はツールを活用しよう

プロジェクト管理ツールを使えば、ガントチャートの作成やレポート作成といった機能でより円滑にプロジェクト管理が実行可能です。ツールには以下のようなメリットがあります。

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プロジェクトの状況が把握しやすい

極端な話ですが、プロジェクトを紙で計画立てしてリアルタイムで管理するのは難しいです。しかしツールの導入によって、端末から簡単にデータを反映、現状を可視化して表示できるようになります。

進捗管理や課題発見、優先順位の確認など複数のチェックを同時に、そして簡単に実行できるのはツールならではの強みです。

情報共有の起点となる

ツールによってデータがシステム上で共有できれば、メンバーへの表示や対応方法の提示などにも役立ちます。

エクセルで管理といった手法では共有面に課題があります。ツールによってデータを一元化して一気に共有できる体制を整えることで、一部のメンバーが情報を知らずに計画に支障が出る、といったリスクをなくして適切なトラブル対応に当たれるでしょう。

まとめ

今回の記事では、プロジェクト管理を実施する目的や管理すべき項目などの基本的な知識から、実際の流れや成功のポイントといった実践的な知識まで解説してきました。

プロジェクト管理は企業として基本的な取組ですが、スムーズに進められないケースもあるでしょう。スムーズで柔軟なプロジェクト管理が自社の利益につながることを意識して、QCDといった観点からプロジェクトを評価・改善へ努めてみてください。

プロジェクト管理の適切化にはツールの利用がおすすめです。

この記事を書いた人

QEEE編集部

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