コラム

VRアプリの開発に挑戦!必要な機材から開発方法まで解説

2020年02月25日

VR

VRでゲームやアプリを開発したいけど、コンテンツを開発するスキルがないから出来ないと思っていませんか?

実はUnityというソフトがあれば、スキルが無くてもVRの3D映像を開発可能です。VRはまだまだ発展途上の技術なので、新規参入したい個人・企業の方にはまだまだチャンスが残されています。

本記事でVR開発に必要な機器、スキル、費用を一挙に解説しますので、挑戦したい方はぜひ参考にしてください。

VR開発に必要なもの

パソコン機材

VRを開発するためには、まずパソコンが必要です。一般的な機種とは違い、それなりにハイスペックなマシンが求められます。

  • CPUはCore17レベルの高速な機種
  • メモリは最低16GB、余裕があれば32GBの空きが必要
  • Cドライブの空きは240GBから480GB確保する
  • ストレージはHDDではなくSSD(半導体素子を使った記憶装置)を導入
  • 画像処理に必要なGPUはGeForceなどハイスペックな最新バージョン


これ以下のスペックのパソコンでも開発不可能ということはありませんが、負荷の高さから正常に起動しない可能性があるので気をつけましょう。

自信がない場合は、「VR対応」や「VR READY」と記載されたパソコンを選ぶのがおすすめです。VR用に最適化されているので、安心して開発に打ち込むことが出来ます。

ソフト

パソコンの次は、VR開発で利用するソフトを入手しましょう。「Unity」と「UNREAL ENGINE」の2つが主に利用されますが、それぞれ特徴があるので解説します。

Unityとは、ユニティ・テクノロジーズ社が提供しているゲーム開発プラットフォームです。無料版が存在するのが大きな特徴で、パソコンがあればすぐにでもVRゲームを開発できます。

マウスによる直感的な操作で利用できるので、プログラミングスキルは必須ではありません。ユーザーが自作した音楽や背景を共有できる「アセットストア」を利用すれば、素材を組み合わせるだけでゲームが開発できます。有料版のプロ版も導入できますが、無料版の時点で十分開発可能なので、アップグレードは状況に応じて行いましょう。ハイスペックを求められない、モバイルゲームの開発に適しています。

本格的なVRを 開発したい場合は、「UNREAL ENGINE」を導入しましょう。実写と見間違えるほどの美麗な映像を制作できるのが特徴で、視覚を生かしたVRゲームと相性抜群です。無料で利用できますが、ゲームを開発して販売するとロイヤリティが発生するので注意しましょう。家庭用ゲーム、アーケードゲームなどより高度なゲームの開発に適しています。

費用

VR開発で必要となる費用は、パソコン機器とヘッドマウンディスプレイの導入費、ソフトの利用料、開発したゲームの配信費用です。

パソコンは、ハイスペックな機種を利用するので、最低でも10万円は見積もっておきましょう。映像を再生するためのヘッドギア、ヘッドギアとコントローラーがセットになったVRセットも必要で、価格は2~9万円前後となっています。

ソフト利用料は、通常のUnityが無料、個人で開発する方向けの「Unity plus」が月額3,000~4,200円、法人やチームで開発する方向けの「Pro with Teams Advanced」が月額15,000円です。「UNREAL ENGINE」の利用料は基本無料ですが、作品を販売し四半期で3,000ドル以上の売上が発生した場合、5%のロイヤリティを支払わなければなりません。

完成したゲームを配信サイトで販売する際にも、費用が発生します。360°動画配信サービスの「ハコスストア」なら、月額5,000円のスタンドードプランか月額20,000円のプロプランを利用して配信可能です。

ios版アプリとして「App Store」で配信すると年間約11,000円の登録費用、android版アプリとして「Google Play」で配信すると初回登録費用約2,800円が発生します。ただし、どちらも為替レートで変動するので注意してください。

プログラミング言語

VRゲームは、Unityならマウスを利用した操作でも開発が可能です。ただし、より高度な開発をしたい場合は、プログラミング言語である「C#」と「Java Script」の知識が必要となります。初心者には学習難易度の高い言語ですが、学習サイトやプログラミングスクールが充実しているので、学習意欲があれば習得できます。どちらもゲーム開発でよく使われるため、ゲームに関する仕事がしたい方は勉強して損はありません。

「UNREAL ENGINE」の場合は、「C++」という言語でプロラミングを組み立て、「BluePrint」というソフトで映像を制作します。どちらも学習する際の難易度が非常に高く、初めて挑戦する方には向いていません。まずはUnityでの開発に慣れてから取り組みましょう。ただし、完璧に使いこなせば非常にハイレベルなVRゲームを開発できます。

開発者の本音

盛り上がっているかに思われるVRゲーム業界ですが、開発者の本音は複雑です。調査会社が海外の開発者にアンケートを行って発表した「AR/VRイノヴェイションレポート」によると、最近はゲームではなく教育や職業訓練の分野が伸びています。また、一般消費者よりも、政府や法人に提供するVR製品の開発が盛んです。

理由として、ゲームとして開発したVR製品の先行きが不透明であることが挙げられています。3Dの要素を考慮したVRプログラムは非常に複雑で、コストと労力が必要です。単にプログラムを組むだけではなく、ヘッドマウントディスプレイを装着して体験する映像に違和感がないか、細かくチェックしなければなりません。

このように苦労を重ねてVRゲームを開発しても、消費者にとって良いゲームであるか?と問われるといくつか疑問符が付きます。常にヘッドマウントディスプレイを装着してプレイするVRゲームは、没入感は素晴らしいものの、消費者にかかる肉体的・精神的負担は相当なものです。手軽に遊ベるモバイルゲームが流行する中で、長時間集中力と体力が求められるゲームは、時代に逆行している感すらあります。

このような事情から、現時点でのVRゲームに、開発者は懐疑的な視線を注いでいます。ただし、今後技術が発展して遊ぶ際の負担が軽減すれば、世界的なヒットが生まれる可能性も否定できません。

VRアプリ・ゲーム開発のノウハウ

それでは、VRアプリ・ゲームを実際に開発する際のノウハウを解説しましょう。開発現場では、以下のようなノウハウが共有されています。

  • VRを生かした多人数プレイ実現のため、ユーザ同士のコミュニケーション手段を実装する、個人プレイは飽きが来やすいので非推奨
  • メニュー画面がVR画面に出現すると邪魔なので、腕時計タイプのメニューにする
  • 音声は3Dサウンドで表現可能
  • ゲームのプレイ結果をツイッターやフェイスブックでシェアする機能が必要
  • FPS(フレームレート)が低いと画面酔いを起こすため、常に高い数値を維持する


また、実際にVRゲームをプレイするヘッドギア、VRセットの特性も理解する必要があります。HTC、Oculus、Mirageと様々な機種があり、それぞれの環境に合ったゲームでなければ、うまく起動しないからです。開発の手順を解説するので、参考にしてください。

Unity+HTC Vive 200

SteamVRプラグインの導入
SteamVRプラグイン導入

Unityのアセットストアにある「SteamVRプラグイン」を事前入手する必要があります。プラグインがない場合、コントローラーが振動しない、グラフィックがうまく表示されないなど制限が発生するので注意が必要です。HTC側の機能で、一定の空間をプレイエリアとして移動できるルームスケールモードと座ってプレイする着席モードを選択できます。アップグレードされた「Steam VRプラグインv2」の場合、モーションコントローラーのアクションを細かく設定できるので、腕に自信のある方は挑戦してみましょう。

Unity+Oculus Quest 200

Unityが標準対応している VRセットなので、開発しやすい機種です。ただし、Oculus Questが対応しているAndroid対応アプリしか開発できないので注意しましょう。アプリ開発の際は、Oculus Questを開発者モードに設定して開始します。アセットストアにある「Oculus Integration」をインポートすると、Oculusプラットフォームの固有機能を利用できるので是非利用しましょう。

Unity+Oculus Go 200

Oculus Questと同じく、アプリはAndroidベース、Unityが標準対応、開発時は開発者モードに切り替える、Oculus Integrationをインポートすると便利という特徴があります。ただし、Questと違って移動ができないので注意しましょう。

Unity+Mirage Solo 200

Unityが対応している機種ですが、2017.4以降のバージョンが推奨されています。固有の機能を利用したい場合は、「Google VR SDK for Unity」をインポートしてください。ユーザーの位置を把握して仮想空間と現実空間の動きを同期させる位置トラッキング機能が搭載されていますが、設定でオフにできます。位置を気にせず動き回ることができますが、事故には注意しましょう。

UE4+HTC Vive 200

UNREAL ENGINE(略してUE4)はHTC Viveに対応しており、「Start in VR」をオンにすると VRモードで起動可能です。ただし、デフォルトのルームスケール モードは視点が浮いてる状態になるため、カメラ位置を調整しましょう。「Virtual Reality」というテンプレートが用意されており、テレポート移動やモーションコントローラーによるオブジェクト操作ができます。

UE4+Oculus Rift 200

こちらもUE4がデフォルトで対応している機種となっており、Oculus RiftやOculus Inputプライグインを利用してアプリを作成可能です。「Virtual Reality」といテンプレートで、テレポートやモーションコントローラーによるオブジェクト操作もできます。

UE4+Google Cardboard/Daydream 200

UE4に搭載された「Google VR」プラグインにより、Google CardboardやDaydreamを利用した開発ができます。Android・iPhone向けのアプリを両方開発できるので便利です。Scanline Racingという機能を利用すれば、Daydreamのトラッキング遅延を低減できます。

VRアプリ開発会社

「VRアプリを開発したいが、さすがに一から学ぶのは大変…」という方は、開発会社に依頼するという手段を取ることもできます。日本でも優れた技術を持つ企業がいくつか誕生しており、あなたの要望をかなえる製品を開発してくれるでしょう。おすすめの企業を紹介しますので、依頼する際の参考にしてください。

株式会社ヘッドウォータース

株式会社ヘッドウォータース
株式会社ヘッドウォータース

性能だけでなく価格にもこだわりたい!という方にオススメの企業です。スマートフォンブラウザを活用することで、他社よりもはるかにリーズナブルな価格でVRアプリを開発してくれます。プロトタイプの開発から行うので、要望と違うものが完成することもありません。

株式会社アイデアクラウド

株式会社アイデアクラウド
株式会社アイデアクラウド

観光地向けのVRアプリを開発したい!という場合におすすめの企業です。乗鞍富士見ヶ岳の山頂映像を360°体験できるコンテンツ、富士山からパラグライダーを疑似体験するVRアプリなど、豊富な開発経験があります。これまで撮影した映像はすでにVR化されており、競合より低コストで開発可能です。

トンガルマン株式会社

トンガルマン株式会社
トンガルマン株式会社

大阪を拠点とするITサービス企業です。イベントや展示会向けのVRアプリ制作を得意としており、大手スポーツメーカーミズノの発表会では、仮想空間を散歩できるアプリを発表し注目を集めました。VRを利用したプロモーション映像を開発したい場合、頼りになる企業です。

まとめ

VRゲームやアプリを開発するための手法、開発現場の現状について解説しました。VR業界はいくつか克服すべき技術的課題を抱えながらも、今後のゲーム業界を左右するポテンシャルを秘めています。開発や創業にチャレンジし、業界をリードする存在にチャレンジしましょう。

この記事を書いた人

QEEE編集部

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