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今さら聞けない「ベンダー」とは?IT業界を中心に主要企業も紹介

2021年07月05日

ベンダー

ビジネスの現場で特にIT業界にまつわる話をする際によく耳にする言葉に「ベンダー」というものがあります。
ベンダーはIT業界でよく聞く言葉ですが、IT以外の業界でも使われる点もポイントです。さまざまな業界のベンダーという言葉の使われ方を知ることで、ベンダーについて深く理解した上で適切に会話の中で活用できるようになるでしょう。
今回の記事ではイメージは付くもののはっきりと言葉の説明ができない方に向け、ビジネスの場で用いられる「ベンダー」についてIT業界における定義を中心に解説していきます。

ベンダー(vendor)とは

ベンダーは英語で「vendor」と書き「何かを売る・販売する人」といった意味になります。つまりベンダーはビジネスにおいて商品やサービスを販売する企業を指しているのがポイントです。
ベンダーはシステムベンダーとも言うように、ITシステムを開発して販売している企業を示す際に使われています。しかしベンダーは汎用性の高い言葉であり、ITにかかわらず複数の業界で使われている点に注意しましょう。

ベンダーと関連のあるステークホルダー

ベンダーには以下のようなステークホルダーが存在します。

ユーザー

ユーザーはベンダーの対義語に該当し、消費者としてベンダーの販売している製品・サービスを使う立場の人を指します。
製品の原料を仕入れて製造・消費者へ届けるといった一連のプロセスを表す「サプライチェーン」において、一番最後に製品を受け取る消費者の立場であることから「エンドユーザー」と呼称されるパターンもあります。

メーカー

メーカーには「作る人」といった意味があります。つまり製品やサービスを製造している立場の企業です。
ベンダーはメーカーが開発した製品を仕入れて販売を行っています。ただしベンダーと呼称される企業にはメーカーとして製品自体を開発している企業も混ざっています。「ベンダーと呼ばれているからメーカーとして製造は行っていない」とは限らないので注意しましょう。

サプライヤー

サプライヤーは「供給する人」を指す言葉です。つまりメーカーから受け取った製品をベンダーへ供給する立場の企業を指します。ベンダーとして自社で製造から販売までを行っている場合は、メーカー・サプライヤー・ベンダーの機能をその企業がすべて受け持っていることになります。

IT業界におけるベンダーとは

先ほども述べた通り、ベンダー(販売企業)がメーカー(製造元)やサプライヤー(供給元)を兼任しているといったパターンも存在します。特にIT業界の場合はメーカーやサプライヤーといった言葉が混同されて使われるケースも多いので注意が必要です。
ここからは、IT業界にフォーカスして「ベンダー」に関わる内容を解説していきます。

ベンダーの種類

IT業界におけるベンダーには、取り扱う製品の種類という観点から次の2種類のベンダーが存在します。

シングルベンダー

特定の企業のみの製品を提供しているベンダーを指します。1企業のみの製品を取り扱っているのでITシステム構築において互換性が高いといった特徴があります。その代わり複数のベンダーの製品を同時に導入できない点がデメリットです。
またシステム構築の際1つの企業製品に統一することを指してシングルベンダーと呼ぶことがあります。

マルチベンダー

シングルベンダーに対してマルチ、つまり複数企業の製品を取り扱っているベンダーを指します。複数メーカーの製品を同時に導入できる強みがあります。その代わりシステム構築の際不備が起きる可能性もあるので注意しましょう。
システム構築の際に複数メーカーの製品を組み合わせる行為に対してもマルチベンダーという言葉が使われることがあります。

システムインテグレーター(SIer)との違い

ベンダーと似ている言葉に「システムインテグレーター(SIer)」というものがあります。ベンダーとシステムインテグレーターではユーザーとの関わり方に違いがあります。
ベンダーは出来合いの製品をユーザーへ提供するのが特徴です。一方でシステムインテグレーターは1からユーザーから希望を聞き、

  • 企画
  • 設計
  • 開発
  • 運用


といったプロセスを総合的にサポートするのが特徴です。

「ベンダー」という言葉が含まれるIT用語

ベンダーという言葉が含まれるIT用語には次のような種類があります。

ベンダー資格

AWSにおける「AWS 認定ソリューションアーキテクト – アソシエイト」、Googleにおける「Google Cloud 認定資格」などというように、企業が独自に行っている資格制度をベンダー資格と言います。
ベンダーが提供する製品にまつわる資格制度であることがポイントです。ベンダー資格を合格して取得すると、ベンダー側から自社製品に関して正しい知識を持っている・また取り扱いのできる人物として認められたことになります。普段の業務や就職の際に関連するベンダー資格を持っていると、武器として利用することが可能です。

ベンダーロックイン

特定のベンダーシステムに強く依存している状況で使われる言葉です。
独自性の強いシステムは安定性がありますが、その分他ベンダーの製品を使ったシステムアップデートといった行為が取りにくいといった弱点もあります。ベンダーロックインはベンダー側からするとユーザーを長期間顧客として囲い込めるメリットがありますが、ユーザー側からするとDXが妨げられる可能性があるといったデメリットがあります。

ベンダーコード

ベンダーの製品を個別認識する際に使われるコードです。ベンダーコードは「MACアドレス」の最初の3バイト(頭から6桁の数字)が該当し、ベンダーコードから製造元を判断することが可能です。
MACアドレスは機器同士をオフラインで接続する際にも用いられる、機器の製造時に付与された一意のアドレスです。ちなみにベンダーコードを含めたMACアドレス全体の長さは48ビットで固定されています。

国内外の主なITベンダー

国内外の主なITベンダーは次の通りです。

  • NEC
  • 富士通
  • 日立
  • IBM
  • HP
  • DELL


どのベンダーも世界レベルで活躍しており、NECで言えば顔認証技術といったように技術面でも強みを持っている企業です。パソコン製造で有名な企業も多くなっています。

また

  • マカフィー
  • カスペルスキー


といったセキュリティ関連のベンダーも有名です。

その他の業界におけるベンダーとは

IT業界では特に耳にすることの多い「ベンダー」という言葉ですが、「ベンダー」という言葉自体は先述した通り広い業界で用いられます。
最後に、IT以外の業界におけるベンダーについて解説していきます。

食品業界の場合

食品業界におけるベンダーは実際に食品を販売している企業、つまり小売店を指します。

  • コンビニ
  • スーパー


といった一般消費者になじみのある店舗はベンダーです。どの形態も仕入れた食料品を棚に並べてから販売を行っています。

  • セブンイレブン
  • ローソン
  • イトーヨーカドー


といったベンダーは有名です。

ただしベンダーとしてだけでなく総菜をその場で調理して提供するといったように、メーカーとして自社で製造を行っているパターンもあります。

金融業界の場合

金融業界では「情報ベンダー」と呼ばれるベンダーが活躍しています。

金融に関係する

  • 株式や為替の変動
  • 経済に関するニュース
  • 経済にかかわる人間へのレポート情報


といった情報を流している企業が情報ベンダーです。金融情報をいち早く集めて戦略をとることを目的としています。

  • ブルームバーグ
  • QUICK


といったベンダーが代表例です。

流通業界の場合

流通業界においてベンダーは商品の供給先として機能している企業を指します。そのため、小売店舗で見れば卸売店舗卸売店舗から見ればメーカーがベンダーに該当するといったように変化します。

  • キューピー
  • 資生堂
  • ニチレイ


といったさまざまな企業が流通業界におけるベンダーとして活躍しているのがポイントです。

まとめ

今回はベンダーの定義やIT分野、そしてそれ以外の分野での使われ方をご紹介してきました。
ベンダーはIT用語として使われますがそれ以外の業種でも用いられています。業種ごとにベンダーがどのような役割を持っているのか整理して理解してみましょう。
またベンダーコードのようにベンダーと付いた言葉も複数あるので、そちらも覚えてビジネス会話でも役立ててみてください。

この記事を書いた人

QEEE編集部

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