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OOHとは?デジタルOOHやプログラマティックOOHも徹底解説!

2021年08月17日

OOHOut of Home

街中や公共交通機関を利用する際に目にする広告を総称して「OOH」と呼びます。OOHは最も古い広告メディアとも呼ばれることもあるほど、慣れ親しんだ広告形態であると言えます。基本的にはオフラインで提供されるOOHですが、近年のデジタル利用の動きによりOOHもデジタル化が進んでいます。

今回の記事ではOOHとは何かを改めて解説した後、近年のOOH事情も解説していきます。OOHへの出稿に興味がある方、OOHの概要を知りたいという方が市場を把握する際の参考になれば幸いです。

OOHとは

OOHとはOut of Homeの略称であり、家の外で目にする広告全般の総称です。OOHは不特定多数の人にリーチする広告手法であり、日常の空間の一部を広告枠・広告媒体にする仕組みと言えます。駅構内、電車やバスの車両、ポスター、看板、アドトラック、建築中や改装中のビルの囲いなどのスペースに広告展開することが可能なことから、さまざまな属性・層にリーチできること、人によっては何度も視野に入ることから認知拡大につながりやすいのが特徴です。

一見、地味で古い広告手法に感じられるOOHですが、インターネットやデジタルデバイスが普及し、消費者は情報の取捨選択をすることが当たり前になった今だからこそ「視認性の高い場所にインパクトのある広告を設置できること」が強みであり、地味でありながらも効果的であるのは間違いありません。

現代ではDOOHと呼ばれるデジタル技術を活用したOOHも生み出され、デジタルサイネージや大型ビジョンなど、一昔前のOOHとは違ったプロモーションができる広告手法、もしくはユーザーへの訴求効果が高いマーケティング手法として注目を集めています。

OOH広告の種類

次にOOH広告は大きく分けて屋外広告と交通広告に分けられます。それぞれどのような種類があるのか、どのような目的で出稿すると効果的なのか見てみましょう。

屋外広告

屋外広告の種類として、主に街頭ビジョン・看板広告・デジタルサイネージ・ラッピングカーの4つがあります。それぞれの特徴やポイントについて簡単に説明します。

街頭ビジョン

街頭ビジョンは人口密集率が高い地点、もしくは交通量の多い地点にあるビル・建物・店舗の看板や外壁に設置できるメディアです。動きや音を連動させるようなインパクトのある表現を放映できるのが特徴です。

新宿アルタ前、新宿駅東南口、渋谷のスクランブル交差点のビルなど、人の集まりやすい駅前や大型商業施設、複合型のショッピングモールに設置されています。

街頭ビジョンは人が足を止めていられる場所、もしくは待たなければいけない場所など、退屈しているタイミングで広告を見てもらえることから、景観を損ねない範囲で目的や用途を問わずに高い広告効果を得られるのがメリットです。

看板広告

看板広告はビルの屋上や外壁、電車の路線沿い、交通量の多い道路の脇など、日常的な生活圏内に看板広告を設置する手法です。人が集まり場所や人がよく通る場所に看板広告を設置することで、持続的な認知拡大効果が期待できます。

看板広告は店舗の位置や行き方を示しているものもあり、直接的かつ気軽に来店して欲しい場合やニーズが合致するターゲット層にリーチしたい場合に向いています。幅広い目的や用途に使用できること、比較的自由にデザインできることがメリットであり、工夫次第で競合他店との差別化にも効果があるでしょう。

その他にもメディアやSNSで注目を集めてイベントなどのプロモーションとするために、期間を定めて一部のエリアや全国に看板広告のジャックを行い、看板広告の広告効果の最大化を狙う手法もあります。

デジタルサイネージ

デジタルサイネージはディスプレイやLEDなどデジタル的なデバイスで広告表現する手法です。店頭や店内の入り口に設置する黒板のウェルカムボードの代わりに、デジタルサイネージに役割を担わせる店舗も珍しくありません。

目的や用途としては、デジタルサイネージを見てお店に行ってみたい、食べてみたい、サービスを受けたいなどを感じてもらい、デジタルサイネージを見た足でそのまま来店につなげたい時に向いています。

ラッピングカー

ラッピングカーは車やバス、トラックやタクシーなどの外装に広告を掲載する手法です。中でもトラックの外装を広告枠としてのみ活用しているものをアドトラックと呼びます。ペイントによる広告だけでなく、デジタルサイネージを利用しているものもあります。

ラッピングカーは任意の場所や時間を狙って移動しながら広告展開できることから、人通りの多い交差点や道路沿いを巡回することで高い広告効果を得られます。

例えば、渋谷のスクランブル交差点にある大型ビジョンやビルの外壁に出稿するのが難しい場合でも、ラッピングカーおよびアドトラックであれば一時的に視認性の高い場所で認知拡大することができます。

交通広告

交通広告とは公共交通機関や交通施設に出稿する広告です。交通広告の種類として、主に電車広告・タクシー広告・駅広告の3つがあります。それぞれの特徴やポイントについて簡単に説明します。

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電車広告

電車広告とは車内のドアの上にある行き先を示すデジタルサイネージや中づり広告、または電車の車両の外装にペイントする広告を指します。

電車で移動するユーザー層やターゲット層にリーチしやすい広告手法であり、商品やサービスのターゲット・ペルソナが合致すると、さらに効果的です。

電車の移動中という人によっては退屈な空間とタイミングに広告を出稿できることから、しっかりと広告によるメッセージや説明を読んで欲しい場合や認知拡大したい場合にも向いています。

タクシー広告

タクシー広告はタクシーの車両の外壁、車内の後部座席の前、またはタクシーに設置するチラシやパンフレット、資料によって広告する手法です。

タクシー広告はラッピングカーとは違って移動先や順路が選べないものの、タクシー運転手の担当する範囲内にある店舗などへの訴求効果は高いと言えます。

その他にもタクシーを利用する層として、ビジネスパーソンや富裕層をターゲット・ペルソナと想定しやすこともあるため、BtoB、BtoCにおいても違ったユーザー層をターゲティングにした商品サービスを提供している場合におすすめです。

駅広告

駅広告とは駅の構内やホーム、階段や通路の外壁に広告を設置する手法です。首都圏や繁華街だけでなく、利用者の多い駅であれば広告効果は高いと言えます。

駅は様々な層のユーザーが利用します。その中でも例えば、郊外の駅であれば地元住民が、都心の駅であればビジネスマンやショッピングに訪れる人たちなどがターゲットとして考えられるでしょう。駅があるエリアに合わせて広告を掲出することで、より高い広告効果を実感することが可能です。

また、駅広告に出稿できること自体が信頼や安心につながることもあるため、認知拡大とともにブランドイメージの定着や他社と差別化をしたい場合にも向いています。

OOHが進化している?最新のOOH事情

次にOOHがデジタル技術を組み合わさることで、どのように進化・変化したのか、最新のOOH事情をご紹介します。

DOOHの発展で広告コミュニケーションに変化が

DOOHとはDigital Out of Homeの略称であり、デジタルサイネージや大型ビジョンなどのデジタルデバイスを利用する動的な広告を指します。

DOOHはコンテンツを最適化することでより効率的に広告効果を得る仕組みを備えており、OOHのようにオフライン広告の要素を持ちながら、オンライン広告のインターネット広告・ターゲティング広告のようなマーケティング施策を可能とします。

OOHはあくまでも一方通行の広告になってしまうこともあり、人によっては不要なものを見せられていると考えることもあるでしょう。DOOHあれば、デジタル技術やネットワークを使用してデータの管理や可視化ができるため、ユーザーが求める情報・商品・サービスの表示やレコメンドを実現できます。

実際にDOOHがどのようなものか、具体的な展開例を2つ見てみましょう。

例①カメラで属性を判別し広告を出し分ける

DOOHの仕組みを取り入れている事例に駅やショッピングモールにあるデジタルサイネージによる自動販売機が挙げられます。従来の自動販売機は商品のディスプレイが置かれており、あとは値段が表示されているだけのものでした。

デジタルサイネージを搭載した自動販売機はディスプレイ上に商品を並べて、目の前に立った人をカメラで判別し、商品をおすすめしたり、商品を説明したりする仕組みを備えています。
同時に商品以外の広告をディスプレイの一部に表示していたり、動きのある広告を配信・放映することで、道行く人の興味を引いたりします。

カメラで判別し、おすすめした結果は購入の有無を問わず蓄積されます。蓄積されたデータはおすすめの商品を購入してもらえる可能性を高めるサンプリングデータとして分析・活用されており、まさにDOOHらしい広告手法と言えます。

例②出稿場所の気象情報を活用し内容を変更する

気温・湿度・天気などの気象データを活用した事例では、当日や翌日の状況に合わせて、デジタルサイネージの内容を変更するというものがあります。

例えばファッション業界では、ショッピングモールのデジタルサイネージや大型ビジョンで、天気予報で需要の増加が見込める商品を表示するというような活用を行っています。天気や気温に合わせてユーザーが求めるもの、ユーザーにとって必要となるものをレコメンドすることで売上のアップに繋がった事例です。

今後も気象データを含めて、日々の変化に応じて提案・レコメンドする仕組みは浸透していくと見られており、行動や購買のデータと組み合わせてDOOHの最適化・効率化は進んでいくでしょう。

プログラマティックOOHの整備が進む

プログラマティクOOHとは、DOOHがさらに進化し、複数のDOOHをネットワークで接続・管理することで、デジタルサイネージやビジョンをWeb広告と同じように広告枠として取り扱えるようにする仕組みであり、かつ広告の出稿に関する取引、配信や放映を自動化する技術です。

プログラマティックOOHは海外では普及が進んでいるものの、日本での市場は成長途上段階と言えます。ただし、日本国内でプログラマティックOOHのプラットフォームを提供している企業によって、既に実現している技術でもあるため、今後、急速に普及する可能性は高いでしょう。

現実問題として、OOHやDOOHは広告の効果測定や評価が難しいという課題があり、プログラマティックOOHによって効果測定や評価の課題が解決されることを考えると、プログラマティックOOHが標準になる未来もそう遠くないと言えます。

まとめ

今回はOOHに関する基礎知識やOOHの種類、そして最新のOOH事情についてお話しました。

OOHは不特定多数の人にリーチできること、テレビを見ない層やスマートフォンを使わない層も含めて、日常の生活の中で属性に縛られることなくメッセージを届けることができます。場所・エリア・環境に沿ってターゲットやペルソナを絞り込むことも可能なことから、目的や用途を明確にすればさらに高い広告効果を得られるでしょう。

同時に、情報の取捨選択が消費者・ユーザーに委ねられている時代だからこそ、広告を通じて何を伝えたいのか、どう感じてほしいのかを思案し、「広告を見る側の心の動き」を意識してクリエイティブを制作することが大切です。

OOHを通じて消費者やユーザーとのつながりを増やして、企業や組織としてのブランドイメージのアップや認知拡大に役立ててください。

最後までお読みいただきありがとうございました。
この記事がOOH広告に興味をお持ちの方のお役に立てれば幸いです。

この記事を書いた人

QEEE編集部

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