コラム

【初心者必見】RFP(提案依頼書)とは?作成項目やポイントを徹底解説

2021年08月17日

RFP提案依頼書

システムの開発やリプレイスなどのプロジェクトを進めるにあたり、発注元の企業はベンダーやSIerといった発注先に開発要件を明確に伝える必要があります。そのために作成される書類が「RFP(提案依頼書)」です。

RFPを作成することで、クライアントとベンダー間のトラブル回避がしやすくなるといったメリットがあります。

今回の記事では改めてRFPがどのような書類なのか、必要性も含めて解説します。また、作成する際の具体的な書き方やポイントなどにも触れていきますので、RFP作成に不慣れな方の参考になれば幸いです。

RFP(Request For Proposal/提案依頼書)とは

RFPとは「クライアントとして発注先の企業が、発注予定の企業に対してシステム開発の際の基本情報を伝えるための書類」です。具体的には

  • システムを導入する目的
  • 現在の自社における課題
  • 予算規模

といったシステム制作の際に必要な情報を記載してベンダー側に投げるのがポイントです。そして提示した内容を元にベンダー側へ提案を依頼して選定を行います。

RFI(Rewuest For Information/情報提供依頼書)との違い

RFPに似たような言葉に「RFI」があります。RFIはRFPを作成する前に活用されるケースもあります。

RFPは発注先の希望を伝えるために作成されるのに対して、RFIはベンダーから実績や提供できるサービスといった基本情報を聞き出すために使われるのがポイントです。RFIでまず選定しているベンダーの情報を聞き出し、RFPを作成して再びふるいに掛けるという使い方もされます。

RFPの必要性

RFPは以下のような理由から必要です。

プロジェクト進行時のトラブル回避に繋がる

こちらの情報を伝えずにただ発注先に提案を行ってもらう場合、こちらの認識と相手の認識が合わず受注後のトラブルにつながる危険があります。

RFPを作成しておくと自社の情報が発注先に明確に伝わるため、発注先が正確な提案をしやすくなります。さらにこちらの要望が文字として伝わるため、口約束で要望を伝えるよりも確実にシステム要件として取り入れてもらえるというメリットがあると言えるでしょう。

複数の提案を比較・検討しやすくなる

RFPを基にして各発注予定先へ提案を行ってもらえば、複数の提案を比較や検討しやすくなります。

RFPを作らずに急に提案書を作成してもらうと、開発会社毎に提案内容がバラバラになってしまい項目を比較しにくいという状況が発生してしまいます。しかしRFPがあれば提案項目が統一されるので、一目で各社の比較が可能になるというメリットがあります。システム開発やリプレイスなどでは複数企業の提案内容を比較・検討する場面も十分考えられるので、事前にRFPを作っておくとスムーズに選定ができます。

社内の合意獲得に活用できる

システム開発には大なり小なりコストが掛かります。そして導入の決定権がある上層部にコストを掛ける意義を説明できないとシステムを導入して課題を解決するのが難しくなるでしょう。

RFPを作成しておけばなぜシステムを導入するのか、導入すればどうなるのかなどが誰にも伝わるようになるため、社内の合意形成の際にも役立ちます。

RFPで作成するべき項目

RFPを作成する際は次の項目を入れておくとよいでしょう。

依頼目的

システム開発などを依頼することで自社が何を得たいのかを伝える必要があります。
ECサイトの開発の場合は

  • コロナで減った売上を補填したい
  • 越境ECに挑戦して事業成長したい
  • 実店舗と合わせてオムニチャネル化したい

といった目的が考えられます。目的が1つとは限らないので、ベンダー側が提案しやすいように具体的に目的を列挙しておきましょう。

プロジェクトの背景

なぜ依頼に至ったのかをベンダー側にも説明できれば、ベンダー側はクライアントの背景を理解しながら適したシステムを制作しやすくなります。

  • 現場から既存のシステムにどういう意見があったのか
  • 現在のシステムにどういう欠点があったのか
  • システムがないことでどういった課題が出始めたのか

といった内容を具体的に記載しましょう。

プロジェクトのゴール

プロジェクト完遂によりどのようなゴールを達成したいのかも書いておくとよいでしょう。

  • 現在のWebサイトPVを1年で1.3倍にする
  • ECサイト経由での売上を社内全体の30%にまで成長させる

といった数値付きでゴール内容を記載できるようにしておくと、ベンダー側にも明確なゴールが伝わりやすくなって提案の粒度が上がる可能性があります。

プロジェクトの要件

RFPは発注先へ共有して終わりではありません。最終的にこちらが提示した内容を基に提案を受け取るのが目的です。

ですから提示した内容からどんな提案を受けたいのかを書類化して記載するのもポイントになります。

  • プロジェクトの依頼範囲
  • 機能/非機能要件
  • システム構成
  • スケジュール
  • プロジェクトの進め方
  • 予定納品物
  • 開発予算

といった項目が考えられます。

プロジェクトの補足事項

提案に対して補足しておいたほうがよい内容も記載しておくと安心です。

  • 未決定のプロジェクト事項
  • 提案内容の書き方に関する注意点
  • 発注先決定の際の選定基準
  • ベンダー側にアドバイスとして聞きたいこと

といった内容を記載することでベンダー側も対応がしやすくなるでしょう。トラブル回避のためにも、未確定の部分こそ具体的に記載しておくことをおすすめします。

法務事項

自社と発注先で法律に触れるようなトラブルが起きないように法務事項についてもはっきりさせておきましょう。

  • 契約する際の条件
  • 提示した内容に対する守秘義務について
  • 万が一情報漏洩した場合の責任や対応策
  • RFPを受け取った後の取り扱いについて

といった内容を明記することで、法律に関するトラブルを未然に防ぐことに繋がります。

RFP作成で気を付けるべきポイント

RFP作成時は次のポイントに気を付けましょう。

提案で含むべき最低限の項目を明確にする

RFPに盛り込むべき内容は決まっているわけではありませんが、

  • プロジェクト名はどうなっているか
  • なぜ開発するのか
  • どんな目標を達成したいのか
  • 予算はどれくらい確保できるか
  • どのくらいまでに納品してほしいのか

といった項目はプロジェクトをスムーズに進行するための最低限の内容です。
自社の状況に合わせて最初に聞いておかないとプロジェクトを進められないような内容があれば、それらも記載しておきましょう。

懸念点・不明点などは依頼先に伝える

懸念点や不明点がRFP作成前に払しょくされているとは限りません。その場合も発注先にはなぜ懸念があるのか、不明になっているのかを具体的に説明するのがポイントです。

曖昧な内容が残っている場合も背景といった内容を含めてなるべく説明することを心がけることで、ベンダー側からRFP全体の内容を基にアドバイスをもらえる可能性が高まります。

プロジェクトに参加するメンバーを明確にする

自社側と発注先で、プロジェクトにどのメンバーが抜擢されるのかもRFPで明確にしておいてください。

プロジェクトを外部企業といっしょに進める場合、責任所在が曖昧になる可能性があります。最初からメンバーの担当内容と責任関係を明確にしておけば、トラブルが発生した際もスムーズに対応に当たれるようになりダメージが少なくなるでしょう。

プロジェクトの参考になる情報を共有する

システム導入前に参考にした情報があれば、その情報も発注先へ投げましょう。

たとえばWebサイトの場合Webデザインや機能などを実際に運営されているサイトから探す場合もあるでしょう。自社の希望に近いサイトがあれば保存しておき、発注先へ送信できるようにしておくとイメージが共有しやすいです。同時に予定していたものよりよい提案が受けられる可能性も上がる点もメリットです。

検討を重ねてブラッシュアップする

RFPがとりあえず作成できてもそこで満足してはいけません。抜けている項目がないか、補足したほうがよい事項がないかなどをチェックするのが重要です。

検討を重ねるほどRFPの内容が正確になり、受けられる提案の質も高まります。また今後RFPを別のプロジェクトで作成する際にもいままで作ってきたRFPのノウハウが役立つはずです。

この後参考になるテンプレートを紹介するので、RFPを作り込む際の参考にしてみてください。

RFPのテンプレートを紹介

テンプレートやサンプルが必要な場合は、以下のようなサイトでフォーマットが提供されています。



RFPには定められた形がないため、公開されているテンプレートに必ず沿う必要はありません。先述した内容を意識しながら依頼するプロジェクト内容に合わせ、必要な項目・不要な項目を整理していきましょう。

まとめ

今回はRFPの概要や必要性、そして作成の際のポイントやテンプレートなどもご紹介してきました。

ITシステム開発といったプロジェクトがある場合は、口頭で内容を伝えるのではなくRFPで確実に希望を発注先へ伝えましょう。会社間のトラブルを回避して発注先をスムーズに評価するためにもRFPは必要です。

基本的な事項を押さえながら効率よくRFPを作成できるようになっておくと安心です。

この記事を書いた人

QEEE編集部

QEEEは、INTLOOP株式会社が運営するビジネスの総合ポータルサイトです。 多様なコンサルティング実績をもつINTLOOPのノウハウを生かし、あらゆる経営課題・ビジネスの悩みを解決するサービスを提供しています。 QEEEマガジンでは、マーケター・人事・エンジニア・営業などの各職種に向けて、SaaS比較やビジネスコラムなどのコンテンツを各領域のスペシャリストが発信しています。

投稿一覧へ

他サービスはこちら