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失敗しないブレインストーミングのやり方・便利なフレームワークを徹底解説!

2021年03月24日

ブレインストーミング集団発想法

広くアイディアを募る際、有効な会議の進め方のひとつに「ブレインストーミング」があります。しかしながらブレインストーミングで大切になる「自由に意見を述べる」という点が意外と難しく、実施したものの上手く効果を得られなかったという方もいらっしゃるのではないでしょうか。

そこで、今回の記事では基本的なブレインストーミングの方法からブレインストーミングのコツ、ブレストを実施する際に便利なフレームワークを紹介します。これから初めてブレインストーミングを行うという方も、ブレインストーミングに失敗した経験のある方も、本稿が参考になれば幸いです。

ブレインストーミングとは

ブレインストーミングとは、米国大手広告代理店の幹部であったアレックス・F・オズボーン氏によって考案された会議方法のひとつです。日本では「ブレスト」と略されることもあります。
10人以下の人数で集まり、自由にアイデアを出し合うことで刺激しああって新しい発想を生み出すことが、ブレインストーミングの目的です。そのためブレインストーミングは、「集団発想法」とも呼ばれます。

ブレインストーミングのステップ

ブレインストーミングは自由に発言するのが基本ですが、ただ集まってそれぞれが勝手気ままに話しても成果は期待できません。
ここではブレインストーミングを成功に導くためのステップを紹介します。

①ブレインストーミングを行う目的を設定する

ブレインストーミングを行うときには、なんのために会議を開くのか目的を明確にしておくことが大切です。ブレインストーミングは商品開発や新サービスの「アイデア出し」や、清算効率化や業務改善などの「課題解決」などに向いています。メンバーに何を期待しているのかを明確にしておくことで方向性が定まり、大幅に脱線することなくブレインストーミングを進められます。

②立場や性格の異なるメンバーを集める

ブレインストーミングでは、立場や性格など属性が異なるメンバーを集めることも重要です。同じような考えを持つ人ばかりを集めても、多種多様な発想は期待できません。ブレインストーミングを実践する最大のメリットは、異なるメンバーが刺激し合うことで発想に化学変化を起こすことです。新たなアイデアを生み出すためには、できる限り価値観が異なる人を招集しましょう。

③制限時間を定めて意見を出し合う

ブレインストーミングは、あらかじめ制限時間を決めてスタートします。ブレストに限らず、終了時間を決めずに進める会議はダラダラしがちです。制限時間を決めることで参加者の意識の集中を促し、密度の濃い議論が実現します。アイデア出しに20分、まとめに20分など時間を設定して参加者と共有しておくことが大切です。

④集まった意見をまとめる

ブレインストーミングでさまざまなアイデアが出されたら、整理して最後に意見をまとめます。そこからさらに別の場で、企画書などにまとめあげてビジネスに活用していきましょう。

ブレインストーミングのコツとは

ブレインストーミングの場で参加者の活発な発言を促すのにはコツがあります。ここではブレインストーミングをする際に知っておきたいコツを紹介していきます。

ブレインストーミングの4つのルールを理解する

まずは有意義なブレインストーミングにするための4つの基本ルールを理解しておきましょう。

批判・判断を行わない

ブレインストーミングでは、出されたアイデアに対して批判や判断を行わないことが重要です。せっかく出したアイデアを「面白くない」と批判されたり、「できるわけがない」と判断されたりすると、参加者は萎縮して意見を出せなくなってしまいます。最終的な判断は、ブレスト終了後に行いましょう。

質よりも量を大切にする

ブレインストーミングにおいては、ひとつでも多くのアイデアを出すために、質よりも量を大切にすることが重要です。一般的な会議では、「人よりもいい意見を出す」「質の高い意見を出して評価される」ことを意識しがちです。しかしブレインストーミングでは多くの意見を出し合って、あらたな発想を生みだすことが目的です。質にこだわることなく、数を出すことを重視しましょう。

完璧な意見を求めない

アイデア出しをするときには、全ての課題を解決するような完璧な意見である必要はありません。ブレインストーミングでは、たとえどう考えても実現不可能なアイデアであったとしても、受け入れる土壌が大切です。突拍子のない意見でも、そこが新たな基点となり、考えもつかなかったようなアイデアがひらめく可能性があるためです。完璧な意見を求めることは、参加者の自由な発想を奪ってしまいます。

アイディアを膨らませることを意識する

ある程度アイデアが出尽くしたときに、そこからさらに膨らませることを意識すると、新たな発想が生まれやすくなります。そのためには、これまでに出されたアイデアを土台にする、組みあわせられないか考えるといった方法が有効です。人が出したアイデアを、別の考えを持つ人が新たな視点で見直すことが、化学変化を起こすのです。

ファシリテーターの役割を理解する

ブレインストーミングにおいては、進行役となるファシリテーターが重要な役割を果たします。ファシリテーターには議論を活発化させながら、課題から離れないようにコントロールすることが求められます。いいファシリテーターとなるには場数を踏むことが大切ですが、まずは以下のポイントを意識してみましょう。

4つのルールを徹底する

ファシリテーターは、先に紹介したブレインストーミングの4つのルールを徹底し、ルールに基づいて場を作り上げることを意識する必要があります。参加者全員が発言しやすい雰囲気を作りだし、もしメンバーが無意識にでもアイデアを批判するような発言をしたときにはさりげなくフォローするなど、会議の場が萎縮しないように気を配りましょう。

議論の元になるアイディアを作っておく

ブレインストーミングを始めるときには、ファシリテーターがたたき台となるアイデアを用意しておくとスムーズです。

ブレインストーミングでは、「では始めましょう。自由にアイデアを出してください」と言われて次々にアイデアが飛び交うようなことはなかなかありません。とくにブレインストーミングに慣れないうちは、「こんなことを言ってもいいのかな」とお互いの顔色を伺いがちです。

そんなときにファシリテーターがまずアイデアを提示すると、そこから話しを広げやすくなります。ほかのメンバーも緊張がほぐれ、意見を出しやすくなるでしょう。

尋ね方を工夫する

ファシリテーターは、メンバーにアイデア出しを促す役割を持ちます。意見を言いにくそうにしているメンバーにはこちらから話を振り、話しやすい雰囲気作りを心がけましょう。
意見を促す際、尋ね方を工夫することも大切です。たとえば「部長的にはどうですか?」と尋ねると、本人は「部長らしいアイデアを出さなければ」と意識してしまいます。同様に「営業的には」と聞いてしまうと、その立場でしか意見を言えなくなってしまうでしょう。「もっと面白いアイデアはないですか?」といった、これまでのアイデアを否定するような尋ね方もNGです。

ブレインストーミングに活用出来るフレームワーク

ここからは、アイデアの創出を助けるフレームワークを3つ、出てきたアイデアをまとめるためのフレームワークを2つ紹介します。

話すことが苦手な場合:635法

635法とは、「参加者は6名」「1ラウンドで3つのアイデアを考える」「1ラウンドの長さは5分」のルールのもと、アイデア出しを行うフレームワークです。

6人のメンバーが、与えられた3×6マスのシートに5分間で3つのアイデアを書き込みます。5分ごとにシートを隣の人に回して、マス目が全部埋まるまで6ラウンド続けます。そうすると30分後の終了時には、108個もの異なるアイデアが創出されているのです。

635法は、「沈黙のブレインストーミング」とも呼ばれる方法で、話すことが苦手な人が多いときに採用すると効果的なフレームワークです。

自由な発想を促す:ゴードン法

ゴードン法とは、一般的なブレインストーミングとは異なり、メンバーにあらかじめテーマを伝えず会議をスタートさせる方法です。

テーマを伝えることは同じ方向性で短時間でアイデア出しをするのには適していますが、固定観念にとらわれてそこから抜け出せなくなる可能性があります。

たとえば「新しい石けんの開発」が本来のテーマであるときに、参加者には「清潔」や「汚れを落とす」といった、根本的でありながら抽象的なテーマを与えます。そうすることで、参加者は最初から頭に「石けん」を思い描くことなく、自由なアイデアを出せるのです。
より自由な発想を促したい際におすすめの思考法です。

思考のクセを取り除く:シックス・ハット法

シックス・ハット法とは、1つのテーマについて以下の6つの視点からアイデアを出し合う方法です。

客観的:客観的データなどの事実に基づいて考える
直感的:感情的・直感的視点から考える
肯定的:ポジティブな面を探し出す
否定的:不安要素や危険要素を洗い出す
革新的:どう改善すればよくなるのかを考える
俯瞰的:冷静な視点で結論を出す

シックス・ハット法では1つの視点で話し合うときには全員が同じ立場で話し合い、それ以外の意見を言ったり出された意見を否定したりしないことがポイントです。

シックス・ハット法は、強制的に視点を変えることで思考のクセから抜け出して自由な発想が生まれること、意見の対立を避けスムーズに会議を進められることがメリットです。

アイディアを視覚的に整理する:KJ法

KJ法は、カードに書き出したアイデアを分類・整理し、まとめ上げていくフレームワークです。アイデア出しを目的としたブレインストーミングをまとめる際におすすめです。

KJ法では、ブレインストーミングで出されたアイデアを付箋などの小さな紙に書き出して並べていきます。ある程度アイデアが出たら、似たアイデアが書かれたカードをグループにまとめ、グループに名前をつけます。

分けられたグループはさらに大きなグループにまとめ、関連が強いグループ同士を近くに並べます。そして最後にグループ同士の関係を、線や矢印を使って表せば、関係性を視覚的に理解できるようになります。

重要度をつけて整理する:セブン・クロス法

セブン・クロス法とは、付箋などの小さな紙に書き出されたアイデアを7×7マスの49項目に分類し、重要度が視覚的に理解できるようにする方法です。課題解決を目的としたブレインストーミングをまとめる際におすすめです。

アイデアを分類するときには、重要度の高い順番に左から7つに分類します。次に、先ほどのステップで分類した項目ひとつずつで、重要度の高い順番に上から7つ分類していきます。

最終的には左上にあるものがもっとも重要度が高く、右下に行くほど重要度が低いという状態になります。このようなステップを踏むことで、出されたアイデアの全体像を視覚的に把握できるようになります。

まとめ

ブレインストーミングを行うと、立場や考えが異なる人が自由にアイデアを出し合うことで科学反応的な新しい発想が生まれることが期待できます。しかし日本人は人前で意見を言うことになれていないことが多いため、スムーズに進めるためにはメンバーがルールを理解し、ファシリテーターがうまく立ち回ることが必要です。今回紹介したフレームワークを活用しながら、ブレインストーミングに挑戦してみましょう。

この記事を書いた人

QEEE編集部

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