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UGC(ユーザー生成コンテンツ)とは?特徴から活用事例まで徹底解説

2021年08月25日

SNSSNSマーケティングUGCUser Generated Contents

個人利用に限らず企業でも活用が広がる各種ソーシャルメディアですが、ソーシャルメディア運用における具体的な施策のひとつにUGCの利用があります。UGCはユーザーが自主的に投稿するコンテンツでありながら、企業にも大きなメリットを与えるものでもあります。一方で活用方法には注意を払う必要があり、間違うと炎上にも繋がる可能性があります。

そこで今回は、「UGCの活用を具体的に検討している」という方に向けて、UGCの基本的な知識や活用のポイント、具体的な活用方法について解説していきます。SNSやWebメディア、ECサイトなどの運用担当者の方の参考になれば幸いです。

UGCとは

UGCとは、「User Generated Contents(ユーザーが生成したコンテンツ)」の頭文字をとった略語です。通常コンテンツは企業が制作しますが、ユーザーによって作られたコンテンツをUGCと呼びます。具体的には、以下のようなものがUGCとされます。

  • SNSに投稿された商品を使用している写真や動画
  • ショッピングサイトに投稿された口コミ
  • ホテルを探すときにチェックする宿泊者のレビュー


より詳しく解説していきます。

現代のマーケティング施策で注目される新たなコンテンツ

UGCは新たな情報発信の形として注目を集めています。従来では企業が発信する広告、公式ホームページなどといった媒体を介して、ユーザーは情報を集めていました。しかしWebが身近になり誰しもが情報発信出来るような時代となり、ユーザーの消費行動として「第三者が発信した情報を確認する」というステップが踏まれるようになっています。

実際に「企業のUGC活用における実態調査 2021」(アドライドアーキテクツ株式会社調べ)では、93.8%の企業がUGCの重要性を感じていると回答しています。UGCの活用箇所は「SNSアカウント」「LP」「SNS広告」「公式サイト・ECサイト」などと分かれますが、さまざまな箇所で活用が進んでいることが分かります。

参考:「企業のUGC活用における実態調査 2021」を実施 | マーケティングキャスト

商材によってUGC活用の向き不向きがある

マーケティングの観点で注目の集まるUGCですが、あらゆる商材で活用可能であるとは言い切れません。UGCは他者の共感を集めるという特徴があるため、逆に言えば共感を集めにくい商材には不向きです。それぞれをもう少し詳しく解説していきます。

UGCに適した商材

以下のようなものは、UGCが生成されやすいといわれています。

  • スナック菓子や化粧品など人にすすめやすいもの
  • 音楽や映画など自己表現しやすいもの
  • 高級ホテルやおしゃれなカフェなどSNS映えしやすいもの


UGCは、投稿することによって「承認欲求」が満たされることが特徴です。
その商品を知っていることで優位に感じる、人に勧めることで貢献感を覚える、自分はこんな人間だと知ってもらいたいといった自己顕示欲が満たされるような商品は、UGCに適しています。

UGCに適さない商材

対して以下のようなものは、なかなかUGCが生成されません。

  • トイレットペーパーやレジ袋などありふれたもの
  • 人に知られたくない悩みに対するサービス・商品


ほとんどの人が関心を寄せないような、だれでも知っているもの、日常にありふれている商品は、「人に伝えたい」という欲求がわきません。UGCを作ったところで、注目を浴びることがないため、承認欲求が満たされないためです。

同様の理由から、使っていることをあまり人に知られたくないようなコンプレックス商品なども、UGCには適しません。

UGCとCGMは異なる

UGCとよく混同されるものにCGMがありますが、両者には次のような違いがあります。
CGMとは、「Consumer Generated Media(消費者生成メディア)」の略で、消費者が投稿するコンテンツによって形成されるメディアのことです。クックパッドや@cosme、食べログなどがCGMに該当します。つまり両者の関係としては、UGCを集めたメディアがCGMであると説明できます。
そのためCGMを運営する際は、ユーザーに自主的に発信してもらう工夫や、一定のクオリティを保つシステム作りなどが必要になります。

UGCのメリット・デメリット

企業がUGCを活用することには、メリット・デメリットがあります。両方を知ったうえで、自社でどのように活用するかを検討するようにしましょう。

メリット

まずはUGCのメリットを3つ紹介します。

ユーザーに受け入れられやすい

UGCは、同じ立場・目線からの発信であるため、信頼感や親近感が生まれ、ユーザーに受け入れられやすいことがメリットです。

企業発信のコンテンツは、いくら商業色を消そうと思っても、消費者は売り込みをかけられている気持ちになり、「よい面しか伝えていないのでは」と感じてしまいます。しかし同じ立場で実際に利用した人の意見は、客観的で信頼できると感じます。

またたとえばファッションアイテムであれば、プロのモデルが着こなしているより、自分と似たような普通の人が着ているほうがよりリアルで、実際のイメージが沸きやすくなることもポイントです。

商材のフィードバックに繋がる

商材に対する印象や意見を集めるときに、企業アンケートなどを活用した場合、なかなか正直な意見を集めにくくなります。企業が主導しているという時点で、回答者層にある種の偏りが出てしまうことは否めません。

しかしUGCでは、消費者は肯定的なものであれ否定的なものであれ、自由に自分の意見を述べます。企業アンケートやユーザーサポートでは聞けないような、忌憚(きたん)のない意見を集められることはUGCのメリットです。

ユーザー目線のアプローチで拡散される

UGCでは、ユーザー目線のアプローチで拡散されることもメリットです。企業が思いも寄らなかった商品の使い方で拡散されることもあり、そこから新しい企画が生まれることも考えられます。

たとえば冷蔵庫でペットボトルを寝かせて保存したいとき、転がり防止にブックエンドを利用するなどは、本来の利用方法からは想像もできない使い方です。このような自由な発想から新たな需要が生まれたり、新たな企画をが創出できたりすることが、UGCのメリットです。

デメリット

UGCは、ユーザーが自由にコンテンツを生成するため、意図せぬ炎上につながる可能性があり、使い方には十分気をつける必要があります。UGCで考えられるデメリットを、3つ紹介します。

正確でない情報が拡散される可能性

UGCを生成するユーザーは、企業と異なり商品やサービスに精通しているわけではありません。そのため正確ではない情報が拡散されてしまう可能性があります。

誤った情報が拡散されてしまうと、企業にとってはプロモーション上マイナスに働いてしまうこともあるため、どのようなUGCが生成されているかは常にチェックしておく必要があります。

コンテンツの品質を維持するのが難しい

一般ユーザーがコンテンツを生成するUGCでは、一定の品質を維持することが難しいこともデメリットです。場合によっては、自社のイメージダウンにつながることも考えられます。

ある程度の品質を確保したい場合には、自社主導でハッシュタグキャンペーンを行うなど、ある程度コントロールすることも検討する必要があるでしょう。

権利侵害に注意する必要がある

一般ユーザーは、肖像権や著作権について詳しいわけではなく、無意識にそれらを侵害してしまうこともあります。

またユーザーが生成したUGCを企業が利用する場合に、権利侵害や肖像権のトラブルに発展する可能性も考えられます。UGCを活用するときには、企業側は権利侵害に十分配慮することが重要です。

UGCの活用方法

それではここから、UGCの具体的な活用方法を紹介していきます。

SNS×ハッシュタグで認知拡大を狙う|リセマインの事例

InstagramやTwitterなどのSNSで、ハッシュタグキャンペーンを開催するのは認知拡大に有効です。

ジュニア向けのアパレルブランドであるリセマインでは、Instagram上で「#リセマインアンバサダー応募」のハッシュタグで投稿を行ったユーザー中から、期間限定のアンバサダーを選ぶキャンペーンを行いました。アンバサダーに選ばれたユーザーは、毎月一回プレゼントされるコーディネートを着用してInstagramに投稿します。アンバサダーの着用写真はSNSや店頭POPなどに掲載され、ブランドの認知拡大に寄与しました。

このような事例でのポイントは、二次利用についての規約をあらかじめ入れておくことです。UGCを生み出して終わりではなく、広告コンテンツとして活用することでキャンペーンや認知の拡大に繋げていくことが可能です。

UGCから商品化に繋げる|Starbucksの事例

集めたUGCから、さらに商品化までつなげることもできます。

Starbucksが2019年に行ったカップアートコンテストでは、ユーザーがペーパーカップにイラストを描き「#StarbucksBecolorfulCupArt」というタグを付けてTwitterやInstagramに投稿を行い話題となりました。最終的には人気の高かった3作品を実際にリユーザブルカップのデザインとして販売しており、UGCを商品化という形で活用した好事例として知られています。
ユーザーにとって、自分のデザインが自分の知っているブランドの商品になるというのは大きな喜びです。UGCのクオリティは自然と高くなり、またブランドへのファン化が進むことも期待できます。

自社アカウントのコンテンツとして利用する|GoProの事例

ユーザーが生成したコンテンツを、自社アカウントにリポストすることでコンテンツとすることも、UGCの活用方法のひとつです。

カメラブランドのGoProでは、ユーザーによって撮影された動画コンテンツをGoPro公式のYoutubeで公開する取り組みを行っています。ウェアラブルである特徴を持つGoProならではのダイナミックな動画を見たユーザーは、「GoProを購入して動画をアップし、GoPro公式に取り上げられたい」という気持ちになります。購買促進と認知拡大の両軸で効果が得られる施策と言えるでしょう。

こういった形でUGCを活用する際は、リポストしたものであることがわかるハッシュタグをつける、元の投稿者がわかるよにしておくなど、ユーザーの気分を害したり、トラブルが発生したりしないよう、十分配慮する必要があります。

ECサイト上の売上や商品開発に活用する|snow peakの事例

商品レビューは他のユーザーの購買意欲の促進につながる他、商品開発時のインプットとしても有用です。

アウトドアブランドのsnow peakでは、「実店舗と変わらない自社ECサイト」を目指し、ユーザーとの繋がりを意識したECの仕組みづくりを徹底しています。その取り組みのひとつに、ユーザーレビューの活用があります。常に新鮮なUGCを収集できるため、購入を検討するユーザーにとっても参考になる他、コンテンツとして常に鮮度を保つことができるためSEOの観点でも効果が期待できます。それらに加え、レビューに集まる要望は商品開発へのフィードバックとしても活用されており、UGCのメリットを最大限に活用している事例と言えるでしょう。

こういった好循環を生むためには、UGCの活用を前提としたマーケティング施策およびサイトの仕組みを構築することが重要です。適宜システムやツールを導入しながら環境整備を進める必要があります。

まとめ

ユーザーが自由な発想で生成するUGCは、同じ立場にあるユーザーにとって、その商品やサービスの購入や利用を決める、大きな判断材料になります。UGCをマーケティングにうまく活用すれば、低コストでのプロモーションが可能です。

企業がうまく主導できれば、ユーザーの熱量を上げ、ファン化も期待できるでしょう。UGCを、マーケティングにうまく活用してみてください。

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この記事を書いた人

QEEE編集部

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