マーケティング・広報

チャットボット広告とは?会話型広告のメリットと活用方法

2020年10月20日

チャットボット広告

チャットボット広告は、チャット形式で宣伝を行う広告を指します。バナー広告やWebサイト上をはじめ、LINEやFacebookなどのメッセンジャーアプリ上でのチャットボット広告など、さまざまな媒体で導入されています。
この記事では、チャットボット広告の種類やメリットを解説し、実際に企業がどのように活用しているのかを紹介します。チャットボット広告の導入を検討している方は参考にしてみてください。

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チャットボット広告とは

チャットボット広告とは、自動でチャットの回答を行うプログラムである「チャットボット」を利用した広告です。従来の広告形式には無かった双方向の会話によって、ユーザーの反応に合わせた柔軟な広告展開が可能です。

チャットボット広告のタイプ

チャットボット広告は、①選択肢型 ②辞書型 ③自由会話型 ④複合型の4つのタイプがあります。それぞれの特徴は以下の通りです。

選択肢型

あらかじめ選択肢を用意し、ユーザーが選択肢から選んでいくことで会話が進む形式です。選択肢が用意されていることで、会話を円滑に進めることができ、ユーザーが気軽に利用できると言えます。

辞書型

キーワードとそのキーワードに対する回答をあらかじめ設定しておくことで、特定の単語を含む文に対して回答が提示される形式です。キーワードを含まない文には回答ができないため、さまざまなパターンを想定しておく必要がありますが、キーワードに対して明確な回答ができることが特徴です。

自由会話型

ユーザーが入力した文章を、AIを用いて認識することで回答する形式です。データを蓄積して学習することで、ユーザーによるさまざまな入力に対して回答することができ、より自然な会話を可能としています。他のタイプと比較するとコストが高く、データの収集と学習に時間がかかる点に注意が必要です。

複合型

上記3つのタイプを組み合わせた形式です。その場に応じて使い分けることで、より柔軟な会話が可能です。

チャットボットの開発方法

チャットボットを開発する際は自社開発か外部のサービスを選ぶかの2択となります。それぞれ特徴がありますので、チャットボット広告出稿の前に自社の環境を改めて確認することをおすすめします。

自社開発

チャットボット広告を出稿する場合、チャットボットを自社開発するという選択肢が存在します。
自社開発の場合、既存の顧客データを結び付けて自社のターゲットや目的に合わせた独自のチャットボットを開発することが可能です。開発環境がある場合に限りますが、機密性を保ち金銭的コストを抑えながら自由度の高いチャットボット開発ができる方法と言えます。

チャットボットサービス

時間的コストや人材的コスト、技術的な問題から開発が難しい場合には、チャットボットサービスを利用するという方法があります。チャットボットサービスというのは、チャットボットの開発を委託することができるサービスや、開発知識がない場合にも簡単にチャットボットの作成が可能なツールを提供しているサービスを指します。
チャットボットサービスは、それぞれ扱っている媒体の種類やサポートの内容、システムのタイプはさまざまなので事前に確認が必要です。また、自社開発と異なりコストがかかる点には注意しましょう。

チャットボット広告の種類

ここからは実際にチャットボット広告を展開する場所として、「LINE広告」「Facebook広告」「ディスプレイ広告」について解説していきます。

LINE広告

LINE広告と連動することでチャットボット広告を導入することができます。
国内のスマートフォンユーザーのLINE利用率は8割を超え、月間8400万人以上の人がLINEを利用しています。他のSNSを利用せず、LINEのみを利用しているスマートフォンユーザーも4割存在するため、他のサービスではリーチできない層へのアプローチが可能です。
また、毎日LINEを利用するユーザーが86%とアクティブ率も高く、ユーザーが日常的に目にするところに広告を出稿が可能です。具体的には、トーク画面の上部スペースやタイムライン、LINE NEWS、その他のLINE関連サービス上といった多様な配信面が存在します。
LINEのトーク画面を利用してチャットボットを開発する方法は、LINE公式アカウントのオプション機能であるMessaging APIを利用して自社開発する方法と、チャットボットサービスを利用する方法が存在します。
なお、LINEではサービスの販売代理資格をもった企業がセールスパートナーとして認定され、累計売上実績等に応じたランク付けがされます。LINE上でのチャットボット開発のサポートを受けたい場合には、セールスパートナーを参考にチャットボットサービスを選ぶこともひとつの手段です。

Facebook広告

LINE広告と同じく、Facebook広告とMessengerを連動してチャットボット広告を展開することが可能です。
Facebookは全世界で月間27億人に利用されており、国内でも月間アクティブユーザーは2600万人を超えます。Facebookは実名制のSNSであるという特徴からビジネスにも活用されており、友人関係や生活区域、家族構成など、より精度の高いターゲティングを可能とします。
FacebookやInstagram上に、投稿やストーリーズといった形でMessengerのチャット画面に誘導する広告を配信することが可能です。10代から20代の若年層を中心に、Facebookを超える3300万人の国内ユーザーを抱えるInstagramとの連携は、ターゲット層の拡大につながると言えます。
Messengerを利用する際の開発方法も、公開されているMessangerのAPIを活用して自社開発する方法と、チャットボットサービスを活用する方法があります。Messangerの場合、開発を伴わずにチャットボットを作成できるツールがアメリカなどですでに開発されており、中には無料で使えるものも存在します。

ディスプレイ広告(バナー広告)

WebサイトやLPに、ディスプレイ広告としてチャット型広告を設置することができます。Webページ上に設置するため、デザインの融通も利きやすいです。訪れたユーザーがページを見ながら気軽に利用することができ、ページ離脱対策にも役立つと言えます。
一方で、ページを訪れている間のみのチャットとなるため、登録などがなければメッセンジャーアプリによる広告のような「プッシュ通知」はできないという点や、一度離脱すると会話の記録が残らないという点に注意が必要です。また、ディスプレイ広告で展開する場合は、チャットボット広告に対応している広告出稿サービスを選ぶ必要があります。

チャットボット広告の仕組み

チャットボット広告はどのようにしてユーザーにアプローチをするのでしょうか。ここからは不動産の物件紹介の例を用いてアプローチの仕組みをご説明します。

基本はチャットによって得た「ユーザーが求める物件」の情報から、最適だと考えられる物件を提示し、物件のWebサイトへと誘導していきます。物件情報を表示後に、ユーザーが追加した条件によって、そのユーザーにより即した物件一覧を再提示することも可能です。
「興味を引く物件がない」といった理由でユーザーがチャットを離脱した場合でも、チャットボット広告は有効です。後日そのユーザーに適した物件の情報をチャットで通知することで、改めて物件のWebサイトへ誘導することができます。

チャットボット広告のメリット

次に、チャットボット広告を導入することで得られる3つのメリットをご説明します。

ユーザーにあわせた広告を訴求できる

表示して終わりであった従来の広告形態では、ユーザーの関心を引かなければ離脱されてしまうという課題がありました。チャットボットの導入により、会話を通じて情報を引き出すことで、それぞれのユーザーに合わせた広告への誘導が可能となります。

AIとの会話を通じてユーザーニーズを聞き出せる

チャットボット広告は、AIとの会話を通してユーザーからスムーズに情報を引き出すことができます。ユーザーのニーズがはっきりわからない状態においても、会話型の広告を通じてニーズの顕在化が可能です。会話から得た情報は、その場で最適な広告を表示するだけでなく、その後のさまざまなマーケティング活動に活用できます。

リターゲティング機能で見込み顧客を集客

会話が終了したり、ユーザーの関心を引く広告がなかったりしたためにユーザーが広告から離脱しても、チャットボット広告は終わりではありません。プッシュ通知を用いた「リターゲティング」が可能です。先ほど「チャットボット広告の仕組み」で取り上げた不動産の物件紹介をする例のように、その場では関心を引く物件がなかった場合にも、後日改めて条件にあった物件を通知することで、再度広告への誘導ができます。会話から引き出した情報に合わせてクーポンやイベントの情報を通知することも可能です。

チャットボット広告の活用事例 

実際にチャットボット広告を活用した企業の事例を3つご紹介します。

株式会社パソナ

株式会社パソナが運営するIT・Webエンジニア向け転職サイト「GeekOut」では、インフィード広告から流入したユーザーを申し込みに導くまでの、サービス紹介や事前ヒアリング、プッシュ配信にチャットボットを活用しています。
IT人材の獲得競争が激しくなる中で、CPAの高騰を避けつつ転職希望人材を獲得することが難しいという課題がありました。チャットボット広告の活用により、個々のユーザーとのコミュニケーションを可能とし、それぞれの転職意欲の度合いに合わせた訴求ができます。従来の一方通行的な広告では関心を引けず、会員登録に至らなかったような転職潜在層に向けてもアプローチが可能となりました。さらに、会話から得たデータの解析によって、配信コンテンツをより幅広い層から関心を得られるものとし、幅広いユーザーからのリーチを実現しました。

UcarPAC株式会社

UcarPAC株式会社は、一度査定を受ければ同社が運営するオークションに出品して車の売却ができるというシステムの車買取サービス「ユーカーパック」を運営しています。「ユーカーパック」では、LINE上でチャットボットを用いて、入力された車種や年式による売却実績の表示や「売り方診断」を設けています。「ユーカーパック」のチャットボットでは、当初からCVR17%と高い値が見られたものの、シナリオの改善の結果、CVR20%とさらに3ポイントの上昇に成功しています。
査定、オークションへの出品を経ての成約というように多くの段階を踏むビジネスであることに加え、各段階でユーザーが念入りに検討することが想定されていました。そのため、どの程度のユーザーがチャットボットを利用して申し込みに至るのか、チャットボットで申し込みしたユーザーが実際に成約に至るのかが懸念されました。新車購入をきっかけとした売却の場合、売却を検討してから実際に売却に至るまで期間があくことも多いため、チャットボット広告のプッシュ通知が効果的と言えます。チャットボットに登録してから数か月後に申し込みに至るケースも実現しています。LPには盛り込みづらい個別の売却実績や売り方診断といったコンテンツも、チャットボット広告では可能としています。

株式会社センチュリー21・ジャパン

株式会社センチュリー21・ジャパンは、2017年の株式会社iettyとの業務・資本提携を機に、有人対応とチャットボット対応チャット接客を導入しています。ユーザーがサイトを訪れたものの、希望に合う物件がなかった場合やニーズが抽象的である場合の離脱率の改善と見込み顧客化が目的でした。有人対応にチャットボット対応を組み合わせることで、希望の物件が見つからなかった場合にも、チャットボットによる選択肢型のチャットの利用から有人のチャット接客、さらには加盟店への送客というような相談の導線ができます。チャット型の広告は、気軽に利用できるUIによってユーザーが相談しやすい状況を生み、結果的にはサイトからの離脱軽減や潜在層の獲得につながると言えます。

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サイトに訪れているユーザーは、売り上げを左右する潜在顧客です。実店舗と同じように、どんなにささいな疑問でもすぐに解決できる環境を整備することで、売り上げや顧客満足度の向上につながります。 そこで注目されているのが、Web接客サービスとしてのチャット・チャットボットツ...

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まとめ

ここまで見てきたように、チャットボット広告には選択肢型・辞書型・自由会話型・複合型の4つのタイプがあり、Webサイト上のディスプレイ広告をはじめ、LINEやFacebookなどでも、目的に応じてさまざまな形で活用されています。個々のユーザーに合わせた広告展開ができることに加え、ユーザーから気軽に情報を引き出すことができ、マーケティングへの活用も見込めることから、提供側とユーザーの双方が利用しやすい広告形態と言えます。

この記事を書いた人

QEEE編集部

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