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【保存版】ステップメールとは?実践方法から効果を出すポイントまで解説

2020年10月20日

ステップメール

マーケターとしてビジネスに関わっている方は、一度は「ステップメール」という言葉を耳にしたことがあるのではないでしょうか。
ステップメールは見込み顧客を育成するマーケティング手法の一つです。一度コンテンツを作ればシステム上で自動的に配信できるため手間が掛からない手法ですが、効果を最大化させるためにはポイントを抑える必要があります。
今回の記事では「ステップメールについて詳しく知りたい」「ステップメールを実践してみたい」といった方に向けて、基礎編・実践編・応用編と3段階に分けてステップメールを解説していきます。

【基礎編】ステップメールとは

ステップメールとは

  • 会員登録後にサイトの基本的な機能についてのメールを送る
  • 商品購入後に商品の活用方法を説明したメールを送る


といったように、顧客のアクションに合わせてメールを配信する手法です。
SNSで企業の通知を受け取る方が増えている中、「メール配信は効果がないのではないか」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。しかし依然として、ステップメールを含むメールマーケティングは顧客を継続フォローしてコンバージョン確度を高められる手法として優秀です。マーケティングコンサルティングといった事業を行っている「ITR」の調査によると、メール送信市場は2019年度は7.7%増加といったように順調な伸びを見せています。

参考:ITR Market View:メール/Webマーケティング市場2020 | ITR
https://www.itr.co.jp/report/marketview/M20000200.html

メルマガとの違い

ステップメールとメルマガを混同している方もいらっしゃるかもしれませんが、両者は性質が異なります。
メルマガとは、新サービスリリースといった複数の顧客へ同時に伝えたい情報をメール配信するための手段です。顧客の状況に合わせて別々のメールを送信する観点は、基本的に含まれていません。
それに対してステップメールは、顧客の状況に合わせて内容の違うメールを適切なタイミングで送信します。

ステップメールのメリット・デメリット

ステップメールには、次のようなメリットやデメリットがあります。

メリット①見込み顧客の育成に繋がる

Webサイトに記事をアップロードして見込み客を増加させる手法は、多くの企業が導入しています。しかしWebサイトで作り出した見込み客を継続してフォローするには、メールの力を借りる必要があるでしょう。
ステップメールであれば顧客を長期間フォロー可能です。そして顧客の状況に合わせて適切な情報を流せるため、無理なく顧客をステップアップさせてコンバージョンまで誘導することができます。

メリット②コンテンツを使いまわすことができる

ステップメールでは

  • 購入に至らなかった顧客には閲覧した商品をレコメンド
  • 購入直後の顧客にはサンクスメール
  • 購入後しばらくしたら関連の商品を紹介


といったように最初に内容を考えれば、システムに内容を入力して顧客へ自動送信できるようになります。
いちいちその場で内容を考えてメール文章を執筆する手間が省けるので、効率のよいマーケティング手法と言えます。

デメリット①顧客リストを準備する必要がある

ステップメールでは顧客の段階に合わせて内容を変える必要があるため、顧客リストを準備してシステムと連携させる必要があります。
顧客データが十分に集まっていない場合は、適切なメール配信ができません。Webマーケティングを取り入れたばかりの企業では、まず顧客データを収集しリスト化して活用できるように準備をしておきましょう。

デメリット②設計に時間が掛かる

ステップメールは内容を考えれば後は自動化できますが、配信できるようにするまでの設計に時間を掛ける必要があります。

  • どの段階の顧客にどんなメールを送信するか
  • どのタイミングで送信するか


といったようなことを考えて、システムに落とし込んでいきましょう。
またステップメールのパフォーマンスを分析して、必要な場合は内容の追加や改善などの設計変更を行う必要もあります。

ステップメールの活用場面

ステップメールは、次のような活用場面が想定されます。

顧客へのフォロー

ステップメールと顧客フォローは、相性のよい関係です。特にECサイトでステップメールを活用すれば、顧客を逃さずにコンバージョンやリピーター化などにつなげることができます。
「Amazon」や「楽天市場」などのECサイトへ登録している方は、送信されるステップメールの内容を確認してみると自社のマーケティングの参考になるかもしれません。

教育・啓蒙活動

継続して顧客をフォローできる性質を利用して、ステップメールを教育や啓蒙活動などに利用している方もいらっしゃいます。
たとえば資格講座として登録してくれたユーザーに合格するためのノウハウを送信して、最終的に有料の商材を購入してもらうように上手く誘導する手法も考えられるでしょう。自社が提供できる有益な情報を伝えられれば、信頼も醸成できます。

メンテナンスの案内

ステップメールでメンテナンスの案内を行えば、「カスタマーサクセス」を実現できるでしょう。
たとえば電化製品を購入してくれた顧客に対して一定期間後お手入れの案内を送れば、適切な方法でお手入れしてもらえるので故障といったトラブルの減少が期待できます。メンテナンスの案内を適切なタイミングで送信して、顧客満足度を向上させてみてください。

【実践編】ステップメールの実践方法

基礎編の次は、ステップメールを実践する基本的な方法を手順に沿ってご紹介していきます。

メールを送る目的を明確にする

ステップメールの効果を最大化させるため、まずはどんな目的で配信を行うのかをはっきりさせておきましょう。

  • 成功事例や使い方などを紹介して有料サービス契約へつなげる
  • 自社ノウハウを基に商品やサービスの活用方法を知ってもらう
  • 商品の追加購入や関連商品などの購入をしてもらう


などさまざまな目的が考えられます。

ステップ数・送信頻度を決める

ステップメールに明確なステップ数はありません。このため自社の目的に応じてステップを考える必要があります。たとえば「購入へのコンバージョンからアップセルまでをフォローする」のであれば、相当数のステップが必要でしょう。
また送信頻度(フリークエンシー)も重要です。広告でもステップメールでも、必要以上の送信頻度でコンテンツ配信を行うとユーザーから嫌がられて離脱の原因につながります。分析を行いながら、多過ぎず少な過ぎない配信頻度をつかんでいくとよいでしょう。

全体のシナリオ設計を行う

ステップ数や送信頻度などを決定した後は、全体のシナリオ設計を行います。
シナリオがターゲットユーザーに対してずれていると、ステップメールのメリットが薄れてしまいます。十分な効果を挙げるために、十分時間を掛けてシナリオ設計を行ってみてください。またシナリオ内容は分析内容によって変更する必要があるのも、頭に入れておきましょう。

コンテンツを作成する

シナリオ作成とも関わって来ますが、配信するコンテンツは商品やサービスを売り出す内容と顧客との関係性を構築していく内容のバランスが重要です。ユーザーに嫌がられるのを防ぐためにも、販売色の強いコンテンツは適切なタイミングで配信をすることを心掛けましょう。
ここからは、ユーザーとの関係性を構築するためのコンテンツの事例を紹介していきます。

企業・ブランドのストーリー

企業・ブランドのストーリーを段階を踏んで紹介していくと、自社と顧客間の関係を強めることができます。
ストーリーを理解してもらえれば自社と顧客間の認識のずれもなくせますし、リピーター化もしやすくなるでしょう。ユーザーが企業やブランドについて具体的なイメージが思い浮かべられるように、ブランディングしてみてください。

課題解決のためのヒント

ユーザーはインターネットにおいて、「簡単に実践できる有益な情報」を求めています。ステップメールで顧客にすぐ実践できる自社のノウハウも絡めた情報を発信できれば、「この企業のステップメールを見れば有益な情報が掲載されている」というイメージを持ってもらえるでしょう。
ステップメールをコンテンツマーケティングの一種として軌道に乗せられるように、有益な情報を提供してみてください。

事例集

自社の商品やサービスを使ったらどういう未来が待っているのか、顧客に思い浮かべてもらうのもコンバージョンのため重要です。既存顧客を活用して、事例集を作ってメール配信してみましょう。

  • どういう経緯でなぜ自社の商品やサービスを選んだのか
  • 使用したことでどのような結果が得られたのか


といった内容を盛り込めば、「自分もこの企業の商品やサービスを使えばこういう風に成功できるかもしれない」というイメージを作り出せます。数値を入れ込みながら説得力を高める工夫も忘れないでください。

アンケート

読者の声をステップメールで集めてみるのも手です。

  • どんな悩みがあってメールに登録したのか
  • 自社の商品やサービスを知ったきっかけは何か
  • サービスにどんな機能を求めるのか


というような情報を収集できれば、マーケティングにおいて有益です。
ただし細かく聞き過ぎると回答してくれない場合もあるので、適切な量のアンケートを作成してスムーズに回答できるように準備しておくとよいでしょう。

メール配信システムと連携する

ステップメールを配信する際は、自動配信システムへの連携が必須です。

  • ステップメールの名前
  • 配信する際のトリガー
  • 配信する時間帯


など事前に設定した内容を実際に入力して、適切に配信を行いましょう。
また配信においてエラーが起きていないかも定期的にチェックしておくと安心です。エラーを無視して配信を行うと、自社の信頼感低下にもつながってしまいます。

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反応を見ながら改善を行う

ステップメールを配信開始したら、顧客の反応を見ながら改善を行っていきます。改善に関係する指標は次の通りです。

開封率

メール自体が開封されなければ、配信する意味はありません。開封率を少しでも改善することでメールパフォーマンスを向上させられます。

  • ターゲットユーザーとタイトル内容のずれをなくす
  • タイトルを顧客の興味を引く特別感のあるものにする
  • 配信する日にちや時間帯などを変更してみる


といった方法で開封率は改善するでしょう。タイトルでユーザーを引きつけられないと、他メールに埋もれてしまうので注意する必要があります。

クリック率

資料ダウンロードや公式サイトへのアクセスなど、メールに記載したリンクのクリック率を確認しましょう。メールを閲覧しているユーザーが多ければ、1%改善するだけでも高いマーケティング効果が見込めます。
クリック率が低い場合、たとえば

  • 最後だけにリンクを貼らず文章の途中にも貼ってみる
  • リンクについてクリックするメリットを説明する
  • コンテンツをより深堀した内容にする


といった工夫でクリック率が改善する可能性があります。

配信停止率

サブスクリプションサービスでは、解約率(チャーンレート)を低く抑えて安定した収益を得ることが重要です。そしてステップメールでも同じように、配信停止率を減少させてメールのパフォーマンスを高める必要があります。

  • ターゲットユーザーとメール内容のずれをなくす
  • 配信頻度を減らしてコンテンツ内容を充実させる
  • 自社の商品やサービスに関するプッシュ配信を減らす


といった改善方法が考えられます。

【応用編】ステップメールの効果を高める方法

最後に応用編として、ステップメールの効果を高めるポイントを解説していきます。

他のメルマガと送信のタイミングをずらす

メルマガと同じタイミングでステップメールを送信すると、ユーザーから嫌がられる原因になります。ユーザーが情報を順次整理して理解できるように、メルマガとステップメールの送信のタイミングはずらしてみてください。
どのくらいずらして送信する必要があるかは、実際に配信してデータ収集しながら決めていく必要があるでしょう。

顧客目線で価値を与えることを意識する

最初から「我々の商品やサービスはこんなによい」というように営業色を前面に押し出し過ぎると、顧客に嫌がられます。Webサイトでコンテンツマーケティングを行う際と同じように、顧客目線で疑問や悩みなどを解決できるような内容を執筆するように心掛けましょう。
そしてユーザーと信頼関係を築けたタイミングで、商品やサービスに関する情報を少しずつ入れ込んでいくとよいでしょう。

コンテンツ・デザインのテイストに統一感を出す

ステップメールは、あなたの会社のブランドを作り出していくコンテンツです。このため「このメールはこの企業のものだ」と直感的に顧客へ理解してもらえるよう、コンテンツやデザインなどのテイストは統一させておきましょう。
文章のテイストにおいては、BtoB向けの堅い内容の商品やサービスを提供している場合「です・ます」口調がよいでしょう。また逆にBtoC向けのラフな内容の商品やサービスを提供しているのであれば、「ですよね!」といった口語口調も取り入れてみるとよいかもしれません。

まとめ

今回はステップメールについて理解を深めてもらえるよう、基礎と実践、応用の3つに分けて内容を解説してきました。
メールマーケティングは依然として効果の高い手法であり、その中でもステップメールは顧客のフォローを行える優秀な手法です。自社の目的を明確にして配信頻度といったタイミング設定を行い、確実にシナリオを設計してみましょう。
また配信後は分析を行ってさらにパフォーマンスを高めてみてください。

この記事を書いた人

QEEE編集部

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