経営企画

Microsoft Dynamics365とは?機能と利用メリット、料金を解説

2021年08月24日

CRMERPMicrosoftDynamics 365

Dynamics365とは、クラウド上でCRM/ERPを統合するビジネスアプリケーションで、Microsoft社が提供しています。CRMなどの顧客管理と、人事や財務といった基幹系システムを統合することで、企業の意思決定の最適化を目指します。

この記事ではDynamics365の機能や利用メリットをわかりやすく解説します。

Dynamics365とは

Dynamics365

Dynamics 365とは、顧客管理と企業資源を統合管理し、あらゆる業種における生産性の向上や迅速な経営判断を可能にするビジネスアプリケーションのことです。

Microsoft社のCRM/ERPソリューション

Dynamics 365とは、CRMとERPを統合したMicrosoft社のビジネスアプリケーションです。「マーケティング・セールス・カスタマーサービス・フィールドサービス」といった全てのフェーズを網羅し、一元管理を可能にします。

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Office 365と連携しており、使い慣れたOutlookやExcelから情報を入力できる利便性の高さが特徴。クラウド・オンプレミス両方に対応しており、場所や時間を選ばず業務を遂行できる効率性やカスタマイズの豊富さから、世界42か国・42,500社以上の企業で利用されています。

顧客接点とERPを統合的に管理できる

MAとSFAの機能も有しており、潜在顧客へのアプローチから案件の進捗管理、営業担当者のサポートまで幅広く対応。

これまで部署やフェーズ単位で別々に管理されていた顧客情報を全部門で共有できるうえ、財務・人材管理から販売・流通といった基幹業務まで統合的な管理が可能です。

AIや機械学習によって各担当者の細々とした業務を自動化し、ビジネスをより効率的に運営していけるようになります。

Dynamics 365 の代表的なアプリケーションとその機能

Dynamics 365の代表的なアプリケーションは「Sales・Marketing・Customer Service・Field Service」の4つです。さらに財務や人材管理、中小企業向けのアプリケーションもあります。詳しく見ていきましょう。

Sales(営業)

Salesでは顧客情報と営業案件情報の一元管理が可能です。見込み顧客のデータをもとにスコアリングし、AIの予測分析によって営業担当者が次のアクションをとりやすくなります。

Office 365やLinkedInのデータベースと連携でき、顧客の優先順位付けも容易。営業担当者はより重要なことに集中できるため、適切なタイミングで見込み顧客を獲得できるようになります。

またOutlookやExcel、Skypeといった使い慣れたツールとの連携により、細々とした事務作業を自動化し、生産性の向上が期待できるでしょう。

Marketing(マーケティング)

Marketingは顧客を多角的に理解し、見込み顧客の獲得へと繋げるアプリケーションです。メールやWebサイトのキャンペーン、イベントなどのマルチチャネルにより、潜在顧客一人一人に対してカスタマイズした顧客体験を実施できます。

またSalesやOffice 365ツールを併用し、営業チーム間の情報連携やプロセスの共有を可能にします。フォローアップが自動化されるため、各潜在顧客の進捗状況を追うことも容易です。

また顧客インサイトや追跡機能により、効果の高いマーケティング活動を自動的に特定。成果をレポートにまとめて視覚的にも確認しやすくなり、よりスマートに次の施策に取り組むことができます。

Customer Service(顧客サービス)

Customer Serviceは、オペレーターが迅速に顧客の課題を解決できるように支援するアプリケーションです。直観的に画面操作ができ、次のプロセスへの移動に迷いません。蓄積したナレッジや過去のデータから適切な情報を素早く取得できるため、顧客へのタイムリーな対応を可能にします。

またAIによる24時間対応のセルフサービスやボットが利用でき、対応の自動化を促進。機械学習を活用した提案機能では、オペレーターを強力にサポートし、アップセル・クロスセルの機会を創り出しやすくします。

Field Service(フィールドサービス管理)

Field ServiceはIoTとAIを活用し、攻めのフィールドサービスを可能にするアプリケーションです。トラブルを事前検知してリモートなどで即時解決し、顧客のサービス利用に支障が出ないようにします。

また技術者とリソースを自動で最適化でき、適した技術者を適した場所・時間にスケジュール設定して配置することが可能です。モバイル端末やテクノロジーを駆使し、現地での問題解決時間を短縮。技術者派遣をより効果的に行えるようになります。

その他

財務

Financeは、AIにより財務業務の効率化を可能にするアプリケーションです。詳細なレポート機能やインテリジェンス、組み込みリアルタイム分析機能により、グローバルな財務管理を簡潔化。帳簿をより早くクローズできるようになります。

機械学習で推奨事項を表示したり、支払いの事前対応型ガイダンスをタイムリーに行ったりと、キャッシュフローの改善にも繋がるのです。

また請求書や明細書などのドキュメントを、Office 365テンプレートを使用して自由にカスタマイズ可能。ビジネスの変化にも素早く対応できます。

サプライチェーン

Supply Chain Managementは、販売・購買・会計・サプライチェーン管理・生産管理といった企業の基幹業務をメインに管理できるアプリケーションです。

資産管理はさまざまな業界に適したソリューションを提供。機械や生産施設など、社内設備の管理とサービスに関するタスクを効率的に管理できます。生産管理では製造オーダー、バッチオーダー、かんばん作成など注文タイプを問わず対応。

また変化する顧客のニーズに応じて最適な倉庫管理を実施できるように、倉庫レイアウトの方法を提供します。優先順位の高低で保管エリアを設定したり、温度条件や回転率に合ったゾーンに分割したりと柔軟な倉庫管理が可能です。

中小企業向け包括サービス

Business Centralは中小企業のビジネスを包括的に管理できるアプリケーションです。

財務機能ではリアルタイムで財務のパフォーマンスをグラフ化したり、パターンやトレンドを特定したりとスピーディーな決算を可能にします。

また営業のサービス改善にも役立ち、顧客単体やグループ向けの価格設定や割引を行うなど、売上げの最適化を実現。使い慣れたOutlookで営業プロセスを一貫して管理できるため、業務効率化にも繋がります。

Microsoftのデータセンターによる自動暗号化で不正アクセスからデータが保護されるため、安全性の高さも魅力です。

オンライン・実店舗をまたいだコマースプラットフォーム構築

Commerceでは、オンライン・実店舗・バックオフィス業務を1つのプラットフォームに統合して管理できます。顧客はあらゆるデバイスで購入方法や配送場所を選択できるので、ストレスフリーで買い物を楽しめます。同時に、顧客は製品の在庫数や場所に関係なく製品カタログの全アイテムを閲覧できるため、購入の選択肢が広がるでしょう。

Customer Insightsを導入することで顧客の全体像を把握することも可能。実店舗とオンライン両方の行動・観測データを1か所で確認できるのです。

またAIの活用により顧客の需要を正確に把握し、適したタイミング・価格でニーズに合った製品を推奨できます。

人材管理

Human Resourcesは、キャリアやスキルなど従業員に関するデータをもとにプロファイリングし、適切な人材管理が行えるアプリケーションです。

プロフィールの更新や休暇申請、パフォーマンス追跡などを従業員自身が行えるように設定可能。LinkedInラーニングや Dynamics 365 Guidesを追加することで、チームの学習意欲を向上させるのに役立ちます。

複雑な組織構造を階層化や業務内容による整理で明確にでき、ワークフローやタスク管理をより効率的に行えるのもポイントでしょう。

またLinkedIn Talentソリューションを追加すればデータの中から適切な候補者を探し出し、採用活動をスムーズに進めることもできます。

Dynamics 365を利用するメリット

Dynamics 365はOffice 365と連携できるため、Office製品を使用している場合は既存の業務プロセスを変更する必要がありません。クラウド型であれば導入も容易です。現場に合わせたアプリケーションを追加・拡張でき、場所や時間を問わずスムーズに業務を進めることができます。

Office 365と連携できる

Office 365を導入済みの場合、既存アカウントのIDとパスワードをそのまま利用できます。顧客情報をまとめたExcelをインポートしたり、Outlookの予定表と同期したりと、Office 365製品と連携できるのは大きなメリットと言えます。

他のCRMシステムを導入したときのように習得までに時間がかかり、本来の業務に支障を来たすこともありません。Outlook上で入力したスケジュールや顧客とのメールは自動でシステムに取り込まれ、データとして蓄積されます。

報告書やレポートを作成する際はデータをExcelに取り込むことができるので、細々とした作業を大幅に削減可能です。

サーバーの構築・維持管理が不要

Dynamics 365はクラウド型とオンプレミス型の両方に対応したシステムです。クラウド型であればサーバー構築や運用保守を社内で行う必要がないため、負担を軽減し初期投資を低く抑えられます。常に最新バージョンを利用できるので、従業員によってバージョンが異なりうまく情報連携が行えないなどの事態も起きません。

また月額課金制のため、従業員の増減によって柔軟に使用し続けられます。サーバーは国内のデータセンター(東日本・西日本)で管理されており、安心して利用できるのもメリットでしょう。

必要な機能を選べ、追加や拡張しやすい

Dynamics 365は自社で必要な業務アプリケーションを自由に選んで利用でき、カスタマイズも容易に行えるのが特徴です。

現場レベルでの利用を重視して開発されたシステムのため、現状の業務プロセスを変更せずに導入できます。画面構成や入力項目などの設定も行いやすく、ダッシュボード画面などをカスタマイズするために外注する必要もありません。

また社内で蓄積した業務ノウハウはすべてDynamics 365に反映させることができます。効率的な手法や注意すべきタスクを共有できるうえ、組織のシナリオに応じて業務プロセスをより効果的に変更していくことも可能です。

テレワーク対応、モバイルでの利用

Dynamics 365はタブレットやスマートフォンでも利用できるため、テレワークや外出先でのパフォーマンスも安定します。

会社や自宅だけでなく、通勤時間や隙間時間など場所を選びません。電車の中で次に対応すべき営業案件を確認したり、商談結果をタイムリーに見ることも可能です。業務報告も社外から行えるので、直行・直帰でき、作業効率化や残業時間の削減にも繋がります。

また上司や同僚、チームのメンバーがどこにいても必要な情報を共有し、スムーズなコミュニケーションをとれるのもメリットです。

まとめ

Dynamics 365は、多様化する顧客ニーズに企業が迅速に対応するために最適なビジネスアプリケーションです。業務に必要な機能を選べ、現場レベルに応じて自由に追加・拡張ができます。Office365と連携できるため、既存の手法を大きく変えずにCRM/ERPを取り入れられるのは大きなメリットでしょう。

Dynamics365には30日間の無料トライアル版もあるため、まずは使用感や操作性を確認してから導入することをおすすめします。

この記事を書いた人

QEEE編集部

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