
2020年から小学校でもプログラミング学習が必修となりました。また、ここ最近はリモートワークが多くなり、自分が使いやすいパソコンを買って、プログラミングを学びたいと考える方もいるのではないでしょうか。プログラミングに使うためのパソコンを選ぶには、7つのポイントがあります。今回の記事では、7つのポイントとそれらを押さえたおすすめのパソコンを8種類紹介します。

プログラミング用パソコンを選ぶ7つのポイント

プログラミングを始める際、パソコン選びは重要になります。なぜなら、OSによって開発できるものが異なり、パソコンのスペックは作業効率に影響するからです。
今回は、プログラミングに使用するパソコンを選ぶポイントを7つ紹介します。
OSは初心者なら「Windows」か「macOS」
OSとは「Operating System」の略で、端末全体を管理・制御するソフトウェアを指します。Windows、macOSのほかに、LinuxというOSをインストールしてプログラミングを行う方法もありますが、特に初心者の方はもともとインストールされているWindowsかmacOSを選ぶのがおすすめです。
つぎに、WindowsとmacOSそれぞれの特徴を紹介します。
Windowsの特徴
Windowsは、利用者数が多く、パソコン・デバイスの種類も豊富なOSです。そのため、無料で提供されているプログラミング学習ソフトも数多くあります。macOSに比べて初期投資を抑えることもできます。
Windows向けにソフト開発をしたい方や、Microsoftが開発したプログラミング言語を学習・使用したい方はWindowsを選ぶのが良いでしょう。
注意点として、当然ながらiOSアプリの開発・リリースを考えている方にとっては適していません。WindowsでもiOSアプリの開発は可能ですが、開発環境自体の構築が必要など、macOSでの開発に比べて別途作業が必要になり、難しいと言えます。
macOSの特徴
macOSはApple社が開発したOSで、同社の製品であるiPhoneやiPadなどと相性が良いOSです。iOSアプリを開発したいと考えている方はMacを選ぶのが良いでしょう。
また、Python・Ruby・PHPなどのプログラミング言語によるサーバサイドのアプリケーションと同じLinuxベースであることもmacOSの特徴です。
Macで疑似的にWindows環境を再現し、Windows向けソフト開発をすることも可能ですが、パフォーマンスが落ちることなどから最適とは言えません。
おすすめはノートパソコン
プログラミングを学習する際には自宅外での作業や、プログラミングスクール・勉強会など持ち運ぶ機会が出てきます。そのため、持ち運びしやすいノートパソコンがおすすめです。
デスクトップパソコンの方が高性能と思われがちですが、近年はデスクトップに劣らない性能のノートパソコンが提供されています。自宅での作業時は外付けのモニターやキーボードを利用することもできるため、ノートパソコンがおすすめです。
モニターサイズについて
モニターサイズが小さすぎると、プログラミングの作業には疲れやすかったり作業効率が落ちたりという理由で適しません。モニターが大きければ、複数のシステムを立ち上げて、それぞれを見ながら作業できるのが良い点と言えます。しかしながら、先述したように持ち運びの機会が多いことを考えると、ノートパソコンであれば13インチ程度が適していると言えます。この大きさはA4サイズほどなので、カバンに入りやすく持ち運びもそれほど負担にはならないでしょう。
自宅などで利用する外付けのモニターはサイズの大きいものを選ぶことで、作業効率も上がると言えます。
メモリ容量:8GB以上を選ぶ
メモリとは、一時的にデータを記憶しておくハードウェアのことです。 メモリ容量が多くあればソフトウェアを1度に多く動かすことができます。プログラミングをする際は、複数のソフトウェアを同時に動かすこともあるため、このメモリ容量は、最低でも8GB以上のものを選ぶと良いでしょう。予算に余裕があれば、16GBを選ぶとより速い動作を体感できます。
ストレージ:SSD・256GB以上がおすすめ
ストレージとは、ファイルや動画などを読み込み/書き出しするための場所です。ストレージにはHDD(ハードディスク)とSSD(Solid State Drive)の2種類があります。より処理能力が高いSSDが、プログラミングをするにはおすすめです。HDDに比べ値段は高くなりがちですが、衝撃にも強く、比較的静かで発熱も少ないというメリットがあります。
また、ストレージの容量はパソコン内に保存できるデータ量です。プログラミングをする上でソフトなどをインストールすることを考えると、256GB以上あるものが好ましいと言えます。
CPU:Core i5以上を選ぶ
CPUとは、パソコンの制御・演算を担う部分で、性能が高いほど動作速度が速くなります。「Core i3」「Core i5」「Core i7」の3種類があり、数字が大きくなるほど高性能です。プログラミングの作業をする場合、Core i5以上を選ぶのが良いでしょう。
中古と新品で迷ったら新品を選ぶ
決まった予算内でパソコンを購入する場合、スペックを少し落とした新品を購入するか、スペックを重視して中古品を購入するか迷う方がいらっしゃるかもしれません。その場合、新品を選ぶことをおすすめします。
中古品は価格を抑えられる一方、保証がついていない、不具合を生じやすいなどのリスクがあります。
プログラミング学習におすすめのパソコン8選

ここまで紹介した「プログラミングに使うパソコンを選ぶ7つのポイント」を踏まえて、おすすめの製品を8つ紹介します。各製品の特徴やスペックを参考に、自分に合ったパソコンを探してみてください。
価格は全製品メーカー公式サイトをもとにした参考価格です。詳細は公式サイトまたは販売サイトにてご確認ください。
【マイクロソフト】Surface Laptop
- OS:Windows 10 Home
- 画面サイズ:13.5インチ または 15インチ
- メモリ容量:8GB または 16GB
- ストレージ:SSD|128GB・256GB・512GB・1TB
- CPU:インテル® Core i5 または i7
- 価格:13万円弱~
Surface Laptopはタッチパネル機能があり、タッチペン(別売)を使用することもできます。軽量かつ丈夫で持ち運びやすく、スタイリッシュな見た目が特徴のパソコンです。
出典: Surface Laptop 4|Microsoft
マイクロソフト Surface Laptop 3|Amazon公式サイト
【Apple】MacBook Air
- OS:macOS
- 画面サイズ:13.3インチ
- メモリ容量:8GB または 16GB
- ストレージ:SSD|256GB・512GB・1TB・2TB
- CPU:独自CPU(M1チップ)
- カラー:ゴールド・シルバー・スペースグレイ
- 価格:12万円弱~
MacBook Airは、軽量で持ち運びやすく、バッテリーの持続性が高い点が特徴のノートパソコンです。従来のモデルはIntel(インテル)のCPUが採用されていましたが、2020年に発売された最新モデルからApple社が開発したM1チップ(8コア)を搭載しています。M1チップへの変更により、処理能力が高くなり、消費電力は少なくなっています。
出典: MacBook Air|Apple
最新 Apple MacBook Air Apple M1 Chip|Amazon公式サイト
【富士通】 FMV LIFEBOOK UHシリーズ WU-X/E3
- OS:Windows 10 Pro または Windows 10 Home
- 画面サイズ:13.3型ワイド
- メモリ容量:8GB・16GB・32GB
- ストレージ:SSD|128GB・256GB・512GB・1TB・2TB
- CPU:インテル® Core™ i3 / i5 / i7
- カラー:ピクトブラック・ガーネットレッド・シルバーホワイト
- 価格:14万円弱~
FMV LIFEBOOK UHシリーズ WU/E3は軽いことが特徴で、仕様によりますが最軽量モデルは13.3インチ(ワイド)で約634gからという軽さです。そのため持ち運びやすいパソコンと言えます。WU-X/E3はカスタムモデルであるため、CPU・ストレージ・メモリ容量・Officeなどを柔軟に選ぶことが可能です。UHシリーズは別途カタログモデルも提供されています。
出典: UHシリーズ|富士通株式会社
富士通 ノートパソコン FMV LIFEBOOK UHシリーズ|Amazon公式サ イト
【Dell】 Inspiron 15 3000 プレミアム
- OS: Windows 10 Home(標準搭載)または Windows 10 Home
- 画面サイズ:15.6インチ
- メモリ容量:8GB
- ストレージ:SSD|256GB・512GB
- CPU:インテル® Core™ i5 / i7
- カラー:スノーホワイト・アクセントブラック・クオリーブルー
- 価格:10万円弱~
Inspiron 15 3000 プレミアムはCPUやメモリ、ストレージ容量を選択できるところが魅力です。最近のノートパソコンには珍しくDVDドライブが搭載されています。画面サイズはあり、主に自宅で使用する際には充分でしょう。。その反面重量が2kgを超えるため、持ち運んで使うとなると少しかさばり、重く感じるかもしれません。
出典: Inspiron 15 3000 Intel プレミアム|DELL Japan
Dell Inspiron 15 3000 2020 プレミアム ラップトップ|Amazon公式サイト
【HP】Pavilion 13-bb
- OS:Windows 10 Home
- 画面サイズ:13.3インチ(ワイド)
- メモリ容量:8GB
- ストレージ:SSD|256GB・512GB
- CPU:インテル® Core™ i3/ i5
- カラー:ナチュラルシルバー・セラミックホワイト
- 価格:7万円弱~
Pavilion 13-bbはスタイリッシュなデザインと持ち運びに適した強度が特徴のノートパソコンです。全世代モデルであるPavilion 13-anに比較してコンパクトになったのに対し、画面占有率は広くなっています。持ち運びやすさとディスプレイの見やすさ・使いやすさを兼ね備えていると言えるでしょう。
出典:HP Pavilion 13-bb 製品詳細|HP Japan
HP Pavilion 13-bb ナチュラルシルバー Microsoft Office付き|Amazon公式サイト
【Lenovo】 ThinkPad X1シリーズ
- OS:Windows 10 Pro または Windows 10 Home
- 画面サイズ:13インチ・13.3インチ・14インチ
- メモリ容量:8GB・16GB
- ストレージ:SSD|256GB・512GB・1TB
- CPU:インテル® Core™i5 / i7
- 価格:17万円弱~
ThinkPad X1シリーズは、軽量PCや2in1PC、画面折り畳み式PCなど幅広いタイプの製品が展開されています。中でも、プログラミングに用いるパソコンとしておすすめなのは、フラッグシップモデルであるThinkPad X1 Carbon、ディスプレイを360度回転できるThinkPad X1 Yoga、最軽量モデルであるThinkPad X1 Nanoの3つです。
3モデルとも充実したセキュリティ機能とさまざまな環境での利用が想定された高い品質が特徴です。ディスプレイは縦比率が長めの16:10パネルが採用されており、より多くの情報を扱うことができます。
出典:ThinkPad X1シリーズ|レノボ・ジャパン合同会社
Lenovo X1 Nano The Lightest ThinkPad|Amazon公式サイト
【Huawei】 MateBook13
- OS: Windows 10 Home
- 画面サイズ:13インチ
- メモリ容量:8GB (Core™ i5モデル)・16GB (Core™ i7モデル)
- ストレージ:SSD|512GB
- CPU:インテル® Core™i5 / i7
- カラー:スペースグレー
- 価格:11万弱~
MateBook13は重量約1.32 kg、薄さ約14.9 mmでありながら丈夫なため、持ち運びやすいパソコンと言えます。付属の充電器(USB-C)による15分間の充電で、約2.3時間使用可能です。複数のアプリの同時使用や大きなファイルの編集にも対応しており、プログラミングの作業に便利でしょう。
出典:Huawei MateBook 13|HUAWEI
Huawei MateBook 13|Amazon公式サイト
【LG】gram
- OS:Windows 10 Home
- 画面サイズ:14インチ
- メモリ容量:8GB
- ストレージ:SSD|512GB・1TB
- CPU:インテル® Core™ i5 / i7
- カラー:Obsidian Black
- 価格:14万円弱~
【LG】gram(14Z90P-KA55J)は、最大37時間利用できる長時間バッテリーを搭載しています。薄さ16.8mm、重量約999gと持ち運びにも便利です。ディスプレイの縦横比が16:10と縦幅が長めの設計のため、多くの情報を表示でき、効率的な作業ができます。
出典:LG gram|LGエレクトロニクス・ジャパン
LG ノートパソコン gram|Amazon公式サイト
プログラミング学習を始める上で知っておくべきこと

学習するプログラミング言語の選び方
プログラミング言語によって開発できるサービスなどは異なります。Python・PHP・Rubyなどは、比較的初心者向けと言われており、学習ツールや学習者向けサイトも豊富に提供されているプログラミング言語です。そのため独学の場合や初めて学習するのにおすすめと言えます。
プログラミングは目標を達成する手段です。プログラミングで何を作りたいのかを考えた上でプログラミング言語を選ぶと、効率的に学習が出来るでしょう。
パソコンの他に用意すべきもの
プログラミング学習を始める上で、パソコン以外にも用意しておくべきものがあります。それは、インターネット環境・テキストエディタ・IDE(統合開発環境)です。
インターネット環境
プログラミングそのものにインターネット環境はなくても構いませんが、学習を行う上では大きく次の二つの理由でインターネット環境が必要です。
- Webサービスを活用するため
- エラーが出た場合や、理解できないところをすぐに検索するため
また、次に紹介するテキストエディタなど、クラウドサービスを使用する場合は常にインターネットに接続しておく必要があります。回線速度は作業効率やストレスに繋がるため、よりよいものを用意しておくのが良いでしょう。
テキストエディタ
テキストエディタとは、パソコン上でプログラムを書くために用いるソフトです。効率的に開発作業をするには、プログラミング用のテキストエディタを利用するのが良いと言えます。 エディタは、外部ツールを取り入れられるものや複数のファイルを同時に確認することができるものなど多種多様です。無料で使えるものもありますので、自分に合ったものを選んで使うと良いでしょう。
IDE(統合開発環境)
IDE(統合開発環境)とは、Integrated Development Environmentの略で、プログラミングをする時に使うソフトウェアツールをまとめた開発環境です。IDEには、先述したテキストエディタや、コードの不正を発見・修正するデバッガ、コードからプログラムを生成するコンパイラなどが含まれます。IDEは、開発作業を効率化・高速化するために不可欠と言えます。
自分に合ったパソコンでプログラミングを学びましょう

今回は、プログラミングに利用するパソコンを選ぶ際のポイントやおすすめの製品を紹介しました。プログラミングに利用するパソコンは以下のポイントを押さえると良いでしょう。
- 初心者におすすめのOSはWindowsかmacOS
- ノートパソコンがおすすめ
- モニターサイズは13インチ程度がおすすめ
- メモリ容量は8GB以上を選ぶ
- ストレージはSSD・256GB以上がおすすめ
- CPUはCore i5以上を選ぶ
- 中古と新品で迷ったら新品を選ぶ
プログラミングスキルはこれからの人生に活かせる武器のひとつになり得ます。自分に合ったパソコンでスムーズにプログラミング学習を行うことで、自己研鑽や資格取得につなげていきましょう。
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